アクティブユーザー数、2億人超!広がるInstagram(インスタグラム)動画の企業利用

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今やTwitterを超えた!ユーザー数で大躍進し続けるInstagram

マーケティングリサーチ会社ニールセンの2013年度における米国内調査によると、スマートフォンでのInstagram利用者数がTwitterを超えたといいます。

スマートフォン・アプリケーションのトップ10ではInstagramが7位に。そのユーザー数は前年比66%の増加を記録しました。一方、Twitterは10位というランクになり、Instagramが破竹の勢いでその支持層を拡大していることが分かります。
ちなみに、最も利用されたスマートフォン・アプリケーションはFacebookでしたが、ここにも買収したInstagram効果が表れているようです。

他の調査では、昨年9月〜10月にInstagramで最もシェアされた動画TOP1,000を集計しました。その結果、最もシェアされたのはMTVアカウントの動画であり、全部で84ものビデオがランクイン。Facebook、Twitter、ブログなどでのシェアを含めると13万以上もシェアされたという結果がでました。
今や米国内ではInstagramはユーザー数やその拡散力から影響力をどんどん増しているといえるでしょう。

また同社の調査では、Instagram内での人気ジャンルは「エンターテイメント、アパレル」が上位を占めたそうです。(米動画広告会社Unruly調べ:2013年9月9日ー10月9日調べ)

そこで今回はInstagramで人気のジャンル、アパレル分野から『Instagram動画を使ったビジネス事例』を2つご紹介します。

ラルフローレンとアルマーニから見る!有名ブランドのInstagram動画活用法

ポロ・ラルフローレン流アウトドア・ガイドを動画で配信

ポロ・ラルフローレンは秋コレクションのプロモーションの一環としてInstagram動画10篇を「Polo RL Survival Guide」と題して配信しました。
実践的なガイドではありませんがアウトドアの場においてのテントの張り方や料理の仕方、テーブルセッティングの仕方など、15秒の動画で同ブランドらしい洗練された世界観を見せています。

▼左:テントの張り方 右:テーブルセッティングの仕方

動画内ではコレクションが前面に立つことはないですが、モデルさんが何気なく着用するポロコレクションの数々は小物も含めて素晴らしいスタイリングで、自然の中でのひと時を素敵に演出しています。
「この動画で新しいポロ・ラルフローレンの魅力的を伝え、 “丈夫で着やすい”ことをアピールできている」と広報担当者は語っています。

ジョルジョ・アルマーニの新パフューム「Sì」

昨年の夏、アルマーニがInstagramにて新しいパフューム「Sì」のプロモーションを行いました。

このプロモーションの一番のポイントは、既にInstagramにフォロワーを多くもつユーザーを起用したこと。その中でもChiara Ferragniさんは1億2千万人ものフォロワーをもつ、強力なインフルエンサーのひとりです。
ファッションに高い関心があるフォロワーを多く抱えている彼女をキャンペーンに起用することで、自社のターゲット層に直接動画を届けることができ、高い効果を得ることがきました。実際に投稿された動画のひとつをご紹介します。

Instagramのフィルター機能を上手く活用しており、アルマーニの従来のTVCMイメージを崩さない仕上がりになっています。このキャンペーンの結果は、インプレッション数はもちろんのこと、動画には「4万LIKEと460ものコメント」が寄せられ、高いエンゲージメントを得ることができました。

Vine(ヴァイン)とInstagram、どこが違うのか?

ここで、日本でも少しずつ広まっている「Vine」との違いを、ビジネス向けに使う際のポイントに絞って比較したいと思います。

静止画と動画の使い分けができる

まず、基本的な部分ではありますが、Vineは「動画のみ」Instagramは「静止画と動画」の両方を投稿することが可能ですので、Instagramでは「普段は静止画で、事例のように特別なキャンペーンの時は構想を練って動画を使用する」という使い分けができます。実際、ほとんどの企業アカウントは静止画と動画をどちらも投稿しています。

動画の長さ

Vineは6秒間のループ再生が特徴。Instagramは15秒とVineよりも少し長めの動画が撮影できます。
以前、movieTIMESでもご紹介したように「6秒だからこそ」表現できる動画もあります。しかし、『なかなか6秒では表現しきれない』という場合はInstagramがおすすめです。

同一企業の動画でも、InstagramとVineの持つそれぞれの特徴を活かして全く違う見せ方をしています。下記の2つの動画はGE(GeneralElectric)社が3Dプリンタを題材に配信した動画の違いになります。
Vineでは小さなものを印刷し、かわいらしい表現ですが、Instagramでは大きいハロウィン用の大きな飾りがプリントされていく様子を少しづつ見せることで15秒が活きる表現となっています。

VineInstagram

共有プラットフォームが多い

Vineでは撮影した動画を「TwitterかFacebook」にしか共有できませんが、Instagramでは「Facebook,Twitter、Tumblr、forsquare、mixi、メール、またはフォロワーにダイレクトに共有」など選択肢が幅広くあり、一回の投稿で様々なプラットフォームにコンテンツを拡散することができます。

動画の編集・フィルター機能があり、カバーフレームが決められる

現在Vineでは動画の撮り直しなどの編集ができませんが、Instagramでは直前のコマの削除及びそのコマの撮り直しが可能です。また、YouTubeの動画などでも重要視されているカバーフレーム(サムネイル)を提案されるいくつからか選ぶことができます。
フィルター機能は特に雰囲気が大切な「アパレル」のジャンルなどでは重宝される機能です。

多種多様な業種で活かせる、Instagramを使ったマイクロ動画

Instagram動画を使ったプロモーション例やVineとの比較はいかがでしたでしょうか?
今回はユーザー数やその機能からInstagramの魅力に迫ってみました。実際に国内でも「GU」「ピーチジョン」などの女性向けアパレルブランドではInstagramが活用されています。
ターゲットが「若年層で、モバイルを中心に使用している」こと、また「商品自体を美しく魅せることが大切になる」場合は特にInstagramでのプロモーションがマッチしやすそうです。

とはいえ、海外ではアパレルブランド以外にも様々な業種がInstagramを活用しています。最近Instagramが公開した『企業向けInstagramのPR動画』ではナイキやゼネラルエレクトリック社、アイスクリームブランドの「ベン&ジェリーズ」などの事例が紹介されており、Instagramの魅力が詰まった動画になっています。

Vineとはまたひと味違った使い方ができるInstagram。
movieTIMESでは今後もVineやInstagramといったマイクロ動画の動向/実践的な使い方もお届けしていきます!