2013年の円相場の見通し〜対主要通貨での円安傾向を想定〜
そして、米国、ユーロ圏、日本、中国などを中心に世界経済の成長が市場予想をやや上回ることや、主要先進国・地域の金融緩和姿勢の継続などを反映し、商品市況が上昇すると見込まれ、資源国のオーストラリアが大きな恩恵を受けると期待されます。
加えて、世界の中央銀行が、外貨準備として豪ドルの購入を積極化していることなどもあり、豪ドルの上昇が予想されます。
アジアの国々では、国内需要が旺盛さを保つことなどから、景気は引き続き相応の堅調さを示すと考えられます。
(※上記データ、コメントは過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。
)米国、ユーロ圏、日本のいずれの中央銀行も、積極的な量的緩和を維持すると見込まれます。
ただし、米国とユーロ圏の場合、既存の施策の規模拡大はあるとしても、新たに大規模な施策が導入されることはないとみられます。
一方、日本の場合、新政権が日銀に対して円安誘導への協力を強く求めていることに加えて、2013年4月に日銀総裁が交代するというタイミングにあることも考えあわせると、量的緩和に積極的な「超ハト派」が次期日銀総裁に就き、より大胆な政策を講じる可能性があります。
例えば、日銀は、日本国債のほかに、すでに株価連動型ETF(以下、「ETF」)を購入していますが、より多額のETFを安定的に買入れる方針を打ち出し、しかも、買入金額を事前に定めず、事実上、無制限とするなど、デフレ脱却に向けて全力を尽くす姿勢を鮮明にすれば、投資家や消費者の心理が改善し、景気が刺激されると考えられます。
そして、米国やユーロ圏などの中央銀行が日銀以上に大胆な政策を実施しない限り、為替は円安に振れる可能性が高いと考えられます。
なお、新総裁の就任前であっても、市場は、日銀を取り巻く環境の変化を引き続き相当程度、織り込みにいくものとみられます。
(※上記グラフ、コメントは過去のものおよび予想であり、将来を約束するものではありません。
)(2012年12月26日 日興アセットマネジメント作成)●日興アセットマネジメントが提供する、国内外での大きなイベント発生時の臨時レポート「フォローアップ・メモ」からの転載です。
→「フォローアップ・メモ」