コソボ代表、ルーマニア戦の終了直前に試合放棄…「セルビア」のチャントに反発か

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 UEFAネーションズリーグ第5節のルーマニア代表vsコソボ代表が、試合終了直前に中止となった。15日、イギリスメディア『BBC』などが報じた。

 0−0のまま迎えた後半アディショナルタイム5分、コソボは主将アミル・ラフマニを先頭に、ゴール裏の観客に問題があることを審判団に訴えてプレーを中断。ルーマニアの選手はサポーターを落ち着かせようと試みたが、コソボの選手たちはそのままドレッシングルームへと引き上げた。

 ルーマニアの選手たちはピッチに残り続けたものの、主審は30分以上経ってから試合終了を宣言。欧州サッカー連盟(UEFA)は、「詳細な情報は追って発表する」とコメントするに留めている。

 報道によると、コソボの選手たちは、ルーマニアサポーターがコソボと対立関係にあるセルビアのチャントを歌ったことに反発した模様。なお、昨年9月にブカレストで行われたEURO予選の同一カードでも同様の問題が起きていた。当時ルーマニアサポーターは「コソボはセルビアだ」との合唱や横断幕を掲げ、同試合は約50分間中断していた。

 アルバニア系住民が多数を占めるコソボは、2008年にセルビアからの独立を宣言。しかし、セルビアやルーマニアなど一部の国はコソボの独立を承認していない。UEFAはセルビアとコソボが同じグループにならないよう特別措置を取っているものの、親セルビアと親コソボの国の対戦では選手間やサポーターによるトラブルが相次いでいる。