タランティーノの『デューン』観ない発言、ヴィルヌーヴ監督は「気にしていない」─ 「僕の映画はリメイクではなくオリジナル」
鬼才クエンティン・タランティーノは『デューン 砂の惑星』シリーズを観ておらず、今後観るつもりもない──。ハリウッドや映画ファンの間でにわかに話題を呼んだコメントに、監督のドゥニ・ヴィルヌーヴ自身が反応した。
タランティーノの発言は、『デューン 砂の惑星PART2』(2024)が高い評価を受けていることについて、同作を観る気がないことを表明するものだった。かつて、デヴィッド・リンチ監督による『デューン/砂の惑星』(1984)を「数回観ている」というタランティーノは、「あの物語を再び観る必要はない」といい、多数製作されているリメイク作品への拒否感を示したのだ。
カナダ・モントリオール州のコンコーディア大学で学生とのQ&Aに応じたヴィルヌーヴは、現地の新聞紙が「タランティーノの発言をどう思いますか?」との質問に「僕は気にしていません」と発言。会場が笑いに包まれるなか、「本当ですよ。リサイクルや古いアイデアの復活が好きでないのは僕も同意見です」と答えた。
「同意できないのは、僕が作った映画は(リンチ版の)リメイクではないということ。小説の翻案であり、僕自身はオリジナルだと考えています。(少し沈黙して)だけど、僕たちはまったく別の人間だから。」
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『デューン』シリーズの2作品は、どちらも興行的・批評的にも優れた結果を示しており、既報によるとヴィルヌーヴは第3作の企画をすでに進めているとのこと。本作を「リメイクではない」と言い切り、先輩監督の言葉にも揺らがない志は、「僕は自分のために『デューン』を撮った」という言葉にも表れている。
「(興行的成功と自分のビジョンの間で)妥協をすることはありません。とにかく自分が満足できるようにする。成功するかどうかはわからないし、そんなレシピがあれば誰もが億万長者になれますよ。芸術である以上、直感と直観でやるんです。僕は映画を作るとき、まずは自分自身を喜ばせようとしています。」
現在、『デューン 砂の惑星PART2』はアカデミー賞ノミネートも有力視されるなど、来たる賞レースの注目株となっている。また、11月18日(月)には、前日譚ドラマ「デューン 預言」もU-NEXTにて配信開始されるなど、『デューン』シリーズの拡大はまだまだ止まらない。
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