【ニューヨーク時事】米紙ニューヨーク・タイムズ（電子版）は１４日、実業家のイーロン・マスク氏がイランのイラバニ国連大使と秘密裏に会談したと報じた。

　１時間以上にわたり、米イラン両国間の緊張緩和策について話し合ったという。

　会談は１１日、ニューヨークで行われた。イラン当局者は同紙に、会談はマスク氏側の要請だったと明らかにした上で「前向き」で「朗報だ」と語った。トランプ次期米大統領の広報担当者は「非公式な会合についてはコメントしない」と述べた。

　トランプ氏は１期目でイランとの核合意を一方的に離脱し、対イラン制裁を強化。精鋭軍事組織「革命防衛隊」司令官を殺害するなどイラン敵視政策を進めた。

　これに対しイランは、トランプ氏の返り咲きに際して敵視政策の転換を要求。同国のアラグチ外相は１４日、Ｘ（旧ツイッター）に「（意見の）相違は協力と対話によって解決できる」と投稿し、核合意再建交渉に前向きな姿勢を示した。