10月、日本はどんなメンバーでW杯予選を戦うのか。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 9月のワールドカップ・アジア最終予選で2連勝を飾った森保ジャパン。いずれも圧勝した中国戦、バ-レーン戦を経て、10月の連戦(現地時間10日にアウェーでサウジアラビアと、15日にホームでオーストラリアと戦う)はどんなメンバーで臨むのか。

 最終予選の開幕2連戦でともに苦戦したサウジアラビア(インドネシアに1-1と引き分け、中国に2-1と逆転勝利)とオーストラリア(バーレーンに0-1で敗れ、インドネシアとスコアレスドロー)も地力があり、侮れない相手だ。まだ2勝しただけで何も決まってないのだから、日本は10月の連戦も間違いなくその時点でのベストメンバーで戦う。

 10月もシステムは3-4-2-1。このフォーメーションで9月は2連勝したのだから、変更する理由がない。主力に怪我人などアクシデントがない限り、4バックの採用はないと予想する。

 「9月連勝」、「ベストメンバー」、「3-4-2-1システム」と3つのキーワードから浮かび上がる、10月のW杯アジア最終予選に招集濃厚なメンバーは以下の16人だ。

GK/鈴木彩艶
CB/谷口彰悟、板倉滉、町田浩樹
ボランチ/遠藤航、守田英正
ウイングバック/堂安律、伊東純也、三笘薫、前田大然、中村敬斗
シャドー/南野拓実、鎌田大地、久保建英
CF/上田綺世、小川航基

 9月の連戦で2試合に起用された、もしくは結果を出したという根拠からピックアップした16人だ。

 ちなみに、中国戦、バーレーン戦でもっとも序列を上げたのはCBの谷口だろう。4-2-3-1システム(もしくは4-1-4-1システム)なら板倉と町田の控えになるはずの彼が、冨安健洋と伊藤洋輝の不在(負傷のため)もあって3CBの主軸になったのだ。「控え→主力」と解釈しても違和感はないはずである。
 
 さて、9月と同じく10月も招集メンバーが27名と仮定すると、残る枠は「11」。濃厚とは言えないものの、最近の招集歴からしてGKの大迫敬介と谷晃生、ボランチの田中碧、シャドーの浅野拓磨、また9月の2試合でベンチ入りしたCB高井幸大、さらに戦力としてはもちろんチームの盛り上げ役としても不可欠な長友佑都はおそらく呼ばれるだろう。

 「長友を戦力として」と記した根拠はある。アウェーのサウジアラビア戦、ホームのオーストラリア戦は接戦になり押し込まれる展開も考えられるわけで、その場合、日本が5バックを敷くうえでウイングバックに守備的な選手が必要になる。そこで長友が候補になるのだ。

 守備力だけなら長友は三笘や堂安、伊東よりも上だろうし、9月に出番がなかった菅原由勢も守備を固めるためには必要だろう。

【記事】今の日本代表は“史上最強”なのか。4度W杯に出場した長友佑都の見解は?「長谷部さんと話したんですけど…」【現地発】
 
 大迫、谷、田中、浅野、高井、長友、菅原をポジション別のリストに加えると、以下のようになる(計23人)。

GK/鈴木、大迫、谷
CB/谷口、板倉、町田、高井
ボランチ/遠藤、守田、田中
ウイングバック/堂安、伊東、三笘、前田、中村、長友、菅原
シャドー/南野、鎌田、久保、浅野
CF/上田、小川
 
 FC町田ゼルビアの中山雄太は9月14日のアビスパ福岡戦で右膝を負傷。怪我の詳細は不明で現時点ではメンバー外になると見る。

 望月ヘンリー海輝、旗手怜央、細谷真大は9月の連戦でいずれもメンバー外。中山に加えて、この3選手の代表での立ち位置は微妙で、違う選手が呼ばれる可能性は十分ある。要するに、「残り4枠」は予想困難ということだ。

 ポジション的には冨安と伊藤が10月もおそらく間に合わないだろうCBがやや手薄(ボランチは鎌田もできる)。過去の招集歴から考えると、渡辺剛あたりが候補か。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)