80年代の音楽といえばシティーポップと思われがちだが、それだけではない。7月30日の「大竹まことゴールデンラジオ(文化放送)」では、「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」の著者で音楽評論家のスージー鈴木が80年代の音楽や大阪について語った。

スージー「80年代の音楽はシティーポップだけじゃないぞと、ニューミュージックもあったし、フォークもあったし、演歌もあったんだぞと。シティーポップ一色だけのバランスの悪さを是正していかないとっていう感じはありますね」 

大竹「音楽評論家になったのはどういう理由があったんですか?」 

スージー「元々、生業は音楽評論家っていうふうにしていまして、どちらかといえば昔の音楽を中心に、できるだけ一面的じゃなくて音楽の楽しみ方を広げるということを“社是”としていまして…、会社じゃなくて個人事業主なんですけど…。一色になっていく偏りに対して『もっとこんな音楽もあるよ』もしくは『昔の音楽でこんな楽しみ方もあるよ』っていうのをつとめて書いたり、喋ったりしているんです。最近は音楽だけじゃなくて、大阪のこととか、野球のこととか働き方のこととか、世の中の偏りを是正して正対してやろうじゃないかということで喋ったり書いたりしてます」 

大竹「書く仕事に移行していくきっかけは何だったんですか?」 

スージー「僕の高校、大学時代は音楽評論家が今よりも元気で、ロッキングオンって雑誌がありまして、渋谷陽一さんっていう舌鋒鋭い評論家がいて、書きっぷりを見ても、とにかく熱かったんで、ああいうことがやりたいなと思いながら広告代理店に入社しました。でも、書きたいな、書きたいなと思ってブログで書いたり、Xでつぶやいたりしてると、そこから話が広がっていって、3年前に会社を辞めたんですけど、それまではサラリーマンをやりながら、書いたりしていました」