大好きな富士山ツーリング(自転車)で先日、河口湖界隈を走ってきました。富士山はほぼ雪も解け、登山シーズンに入ります。登山道で一番人気がある吉田ルートでは有料の事前予約制も始まりましたね。全ての登山者、観光客にとって安全で…

大好きな富士山ツーリング(自転車)で先日、河口湖界隈を走ってきました。富士山はほぼ雪も解け、登山シーズンに入ります。登山道で一番人気がある吉田ルートでは有料の事前予約制も始まりましたね。全ての登山者、観光客にとって安全で楽しい登頂になることを願っています。

渋谷スクランブル交差点よりも有名?

今日はその吉田ルートの拠点である山梨県富士吉田市の名物グルメをご紹介したいと思います。ところで、前回は富士河口湖のオーバーツーリズムをご紹介しました。実は富士吉田市の旧市街地交差点から見えるノスタルジックな富士山も「映えスポット」として、毎日多くの外国人観光客で人が溢れています。

旧市街地交差点から望む富士山

東京・渋谷スクランブル交差点の次に有名な横断歩道という噂もあるくらいです(笑)。この界隈には昔ながらの飲食店が多く、富士吉田市が生んだ伝説のロックバンド「フジファブリック」の聖地「M-2」や、肉も魚も美味しい「いづみや」、「よしだ」など食堂の名店が揃っています。富士山登山に挑戦する方は是非予定に組み入れてもらえればと思います。

市内の「吉田うどん」半分を訪問

とはいえ、富士吉田市と言えばやはり「吉田うどん」。最近は多くのメディアに取り上げられ全国でも有数のご当地グルメになりました。特徴は何といっても麺の「硬さ」「太さ」「長さ」にあります。各店に共通するのは必ず茹でたキャベツがのっていること、お店オリジナルの「すりだね」が薬味として置いてあること。「すりだね」はゴマや山椒、唐辛子を混ぜ合わせてつくったもので、途中で入れると味変が楽しめますよ。

「吉田うどん」のお店は市内に50店舗ほどあると言われており、筆者は半分ほど訪問しています。正直言ってどこも美味しいので、今日はその中でもインパクトが強く、記憶に残る3店ご紹介したいと思います。

「みうらうどん」吉田うどんの元祖

まずは「みうらうどん」です。吉田うどんの元祖と言われていますので、敬意を表しご紹介します。元祖、それだけでも記憶に残るというものですし(笑)、もちろん味も抜群です。

「みうらうどん」のうどん

朝は10時から開店します。かつ量が少なく安い「中もり」もありますので、吉田うどんを初めて経験される方は、10時にみうらうどんで「かけうどん中もり(350円)」を召し上がっていただき、13時ごろもう1店お好みのお店に行って食べ比べるのも面白いと思います。うどん好きの方であれば「吉田うどん」にはまること間違いありません。ちなみに吉田うどんのお店は14時くらいに締めるお店がほとんどですのでご注意を。

「みうらうどん」

「山崎家」の強烈な「焼肉定食」に夢中になる!

続いてご紹介するのが「山崎家」の「焼肉定食」です。吉田うどんのお店は基本的に「うどん専門店」が多く、天ぷら等うどんの具材くらいしかサイドディッシュはないのですが、ここは焼肉定食が一番人気。生野菜もたっぷりの焼肉にご飯と小うどんが付いてくるという粋な構成です。

「山崎家」の焼肉定食

うどんは少しでいいな、がっつり食べたいな、という方にはもってこいで、何といっても主役の焼肉が強烈です。いわゆる「豚の生姜焼き」っぽいのですが、ニンニクの利き方などはスタミナ焼きにも近く、筆者は初めて食べたような衝撃を覚えました。かなり濃い目の味と色合いの焼肉ですが、皆さまも夢中になること請け合いです。

「山崎家」

「キネツキうどん」の一番人気は「まぜごはん」

最後に、富士吉田市の隣町、富士河口湖町にある「キネツキうどん」をご紹介します。先ほど吉田うどんのお店は「サイドディッシュは少ない」と書きました。お店によっては、カレーライスを売りにしているお店もありますが、「キネツキうどん」の一番人気は「まぜごはん」です。

「キネツキうどん」のまぜごはん

常連客のほとんどが注文する「まぜごはん」の特徴は「オイリーな旨さ」につきます。うまく表現できませんが、鳥肉が絶妙にご飯と混ざり、肉のうまみがご飯全体に広がっている感じでしょうか。キネツキうどんは「まぜごはん」がお目当ての方も多く、だからでしょうか、うどん自体は細めでコシもそれほど強くありません。「まぜごはん推し」のお店だけに、うどんはあまり主張しないようにしているのかもしれませんね(笑)。

「キネツキうどん」のうどん
「キネツキうどん」

ビールを楽しめる貴重な3店

ここまで読まれた方の中には、「吉田うどんを食べながらビールも飲みたい!」と思った読者も多いのではないでしょうか。ところが、吉田うどんのお店はサイドディッシュも少なければ、酒類を扱っているお店も稀です。筆者もビール好きゆえ、自転車じゃない時はビールを求めるのですが滅多にお目にかかりません。ということで最後に、ビールを置いてある貴重なお店を3店ご紹介して終わりたいと思います。

「玉喜亭」
「あらきうどん」
「ふじや」

まずは「玉喜亭」。河口湖から山中湖に向かう国道413号線沿いにあります。14時ごろの閉店が多い中、16時30分までやっているのはとても貴重です。続いて「玉喜亭」のほど近くにある「あらきうどん」は、ビールについてくるお通しが魅力的です。最後に富士急富士山駅近くにある「ふじや」は、早い者勝ちの無料おかず(きんぴらなど)もありますので、うどんの到着を待ちながらおかずとビールを楽しめます。もちろん早めの訪問を!

「玉喜亭」のうどん
「あらきうどん」お通し
「ふじや」おかず
「ふじや」のうどん

当連載も今日が2回目になりました。これからも地方の名物グルメに加えてツーリング情報、競馬情報などもお届けしたいと思います。吉田うどん同様、太く長くお付き合いください。

文・写真/十朱伸吾
おとなの週末Web専属ライター。旅と食とビールと競馬をこよなく愛する。ツーリングとゴルフも趣味。ツーリングの成果でダイエットにも成功。