大阪府吉村洋文知事は、紙の入場券販売を要請したと報じられた

「大阪・関西万博の入場チケットは電子チケットです。公式販売Webサイトからスマートフォンパソコンで直接ご購入いただけます」

「2025年大阪・関西万博」の公式ホームページにある、入場チケット購入ガイドの説明だ。

 デジタル化をうたった万博らしい購入方法だが、6月21日付の産経新聞は、吉村洋文大阪府知事が「紙製の入場券をコンビニなどで販売するよう、今月27日に開催される万博協会の理事会で要請する」と報道。突如現われた“アナログ手法”が、関係者を驚かせている。

「記事によると、万博協会は入場日の予約が不要な前売り入場券を販売する意向とのことです。開幕までの入場券の販売目標は1400万枚ですが、6月21日までに売れた約280万枚のうち大半は企業が購入し、個人の購入は伸び悩んでいるようです。やはり個人向けの販売がカギになるので、『予約不要・コンビニ販売』に向けて動き出すのでしょう。デジタル化の方針に逆行しますが、もはやなりふり構わずということでしょう」(社会部記者)

 しかし、「予約なし」だと来場者数を事前に把握することが難しいため、想定以上の来場により混乱する恐れもある。また、万博会場である「夢洲(ゆめしま)」への交通アクセスはシャトルバスや地下鉄など限定的なため、来場者が多すぎるとホームへの入場制限や満員で乗りきれない乗客が発生することなども考えられる。難題は多い。

 こうしたドタバタにXでは冷たい視線が注がれている。

「悪手 後手後手の対応で何が何だか」

「そのうちファックスでの申し込みも受け付けるべきとか言い出しそう」

「笑える。いきなり昭和か」

「計画性も一貫性もない」

「今ごろになって紙チケットだなんてシステム改修は間に合うのか? まさか係員が手でもぎるんじゃ?」

「2億円トイレ」が規模を縮小、「空飛ぶクルマ」も運行事業者の一部が商用飛行を断念……。次々に「計画倒れ」が目立つ、開幕まで300日をきった万博である。