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(台北中央社)空軍の退役上校(大佐)が現役や元軍人を抱き込み、中国スパイとして台湾の軍事情報を探ったとして国家機密保護法違反の罪に問われた裁判で、最高法院(最高裁)は13日、上告を一部退ける決定をし、懲役20年を言い渡した二審判決が確定した。

元上校は2013年の退役後、中国で事業を行っていた期間に中国の情報機関に取り込まれた。台湾に戻ると軍内の人脈を利用して軍への浸透を図り、海軍や空軍の現役と元士官を抱き込んだ。また中国から支払われた不法な収入をダミー会社を通じてごまかし、中国共産党から20万〜70万台湾元(約98万〜342万円)の報酬を得ていた。軍に関する情報を提供した場合には3万〜10万元(約15万〜49万円)の報酬が支払われていたという。この事件では元上校を含む7人が国家機密保護法違反で起訴された。

二審・台湾高等法院(高裁)高雄分院は昨年10月、退役上校に懲役20年、犯罪行為による所得1670万9000元(約8150万円)の没収を言い渡した。

最高裁は元上校と検察官の上告に対し、有期刑については判決に誤りはないとして退けた。一方、犯罪所得の没収に関しては調査が不完全であることなどを理由に二審判決を破棄し、審理を差し戻した。

(謝幸恩/編集:名切千絵)