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ランドクルーザー「250」と特別仕様車発表

トヨタは、ランドクルーザーに「250」シリーズを新たにラインナップするとともに、特別仕様車「ZXファーストエディション」と特別仕様車「VXファーストエディション」を設定し発売を開始した。なお2種の特別仕様車は、合わせて8000台の限定発売となる。

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メーカー希望小売価格(税込)

ディーゼル

ZX(7人乗り)735万円/VX(5人乗り)630万円/GX(5人乗り)520万円

ガソリン


ランドクルーザー「250」と特別仕様車発表

VX(7人乗り)545万円

特別仕様車メーカー希望小売価格(税込)

ZXファーストエディション/ディーゼル(7人乗り) 785万円
VXファーストエディション/ディーゼル(7人乗り) 700万円
VXファーストエディション/ガソリン(7人乗り) 590万円

「250」シリーズは月販基準台数を2250台とし、KINTOでの取り扱いも行われる。
※沖縄のみ価格が異なる

ランドクルーザーの中核モデル「250」シリーズ

新型車「250」シリーズは、ランドクルーザーの中核モデルとして悪路走破性をベースに扱いやすさを付与し、多くの人々の生活を支える役割と使命を担うべく新たに誕生したとトヨタは語る。

今回開発陣は、時代とともに高級/豪華路線にシフトしてきたこれまでのランドクルーザー・プラドが位置するライトデューティーモデルを、顧客が求める本来の姿に戻そうと取り組んだという。“原点回帰”をキーワードに、開発コンセプトを「The Land Cruiser:質実剛健を追求し、お客様の生活と実用を支え、お客様に信頼されるクルマ」と定め、開発を進めてきた。


ランドクルーザー「250」と特別仕様車発表

また「250」シリーズの登場は「ランドクルーザー」の3モデルのポジションをより明確にしたと述べた。車名も原点回帰を図り、全車「ランドクルーザー」に統一。ランドクルーザーは、これからも様々な社会の要望に応えながら世界中の顧客の生活を支え、信頼されるクルマであり続けるべく進化を続けていくと語っている。

「250」シリーズは、「300」シリーズと同じ強固なGA-Fプラットフォームを採用するなど優れた悪路走破性を追求した。

ランドクルーザー初となる、電動パワーステアリング(EPS)とSDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)を搭載。電動パワーステアリングはオフロードでのキックバック低減に加え、オフロード/オンロードを問わない扱いやすさを確保。SDMはスイッチ操作でフロントスタビライザーのロック/フリーを切り替えることができ、オフロードでの悪路走破性/乗り心地とオンロードの操縦安定性を両立させたという。

また、2.8L直噴ターボディーゼルエンジン+ダイレクトシフト8ATおよび2.7Lガソリンエンジン+6スーパーECTといった力強い走りと高い環境性能を実現する2タイプのパワートレインを設定した。

そのパワーは、センターディファレンシャルにトルセンLSDを備えたフルタイム4WDによって余すことなく四輪に伝達され、電動リアデフロックが悪路での力強い走破性を発揮するとともに、前後駆動力配分の自由度を拡大し、より卓越した走行安定性を実現するという。

2つのランドクルーザー特別仕様車

今回の特別仕様車「ZXファーストエディション」ならびに特別仕様車「VXファーストエディション」は「250」シリーズ誕生を記念し発売するもので、“原点回帰”をキーワードとした特別仕様で販売台数は両車合わせて限定8000台だ。

特別仕様車「ZXファーストエディション」

ZXグレード(2.8Lディーゼル)をベースに、原点回帰をより強調する丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプやマットブラック塗装のアルミホイール/18インチオフロードタイヤなどを特別装備

主な特別装備


ランドクルーザー「250」と特別仕様車発表

・丸目型Bi-Beam LEDヘッドランプ(オートレベリング機能付)+LEDクリアランスランプ(おむかえ照明機能付)&LEDデイタイムランニングランプ
・265/70R18タイヤ&18×7 1/2Jアルミホイール(マットブラック)

特別仕様車「VXファーストエディション」

2.8Lディーゼルエンジン/2.7Lガソリンエンジンを搭載する2タイプのVXグレードをベースに、専用外板色サンドや内装色ダークチェスナットを特別採用。先進機能を付与したトヨタセーフティセンス、トヨタチームメイトを設定し安全/安心装備をさらに充実

主な特別装備

・緊急時操舵支援(アクティブ操舵機能付)+フロントクロストラフィックアラート+レーンチェンジアシスト
・アドバンストドライブ(渋滞時支援)+ドライバーモニターカメラ
・本革シート表皮(専用加飾付)や合成皮革巻きドアトリムオーナメント(ファーストエディションのロゴ入り)に加え、インストルメントパネル加飾(専用ザイル調チタニウムフィルム+メッキ付)を特別仕様車共通アイテムとしてしつらえ、特別感を強調

気になる「250」シリーズ車両概要 その1

GA-Fプラットフォーム採用による、オフローダーとしての高い基本性能

「300」シリーズと同じGA-Fプラットフォームを採用。悪路走破性とともに「顧客の生活を支えるクルマ」として、オンロードも含めた扱いやすさを追求。

ラダーフレーム構造のGA-Fプラットフォーム

ラダーフレームには、最新の溶接技術「非線形テーラードウェルドブランク」、超高張力鋼板を適材適所に採用。ボディとして必要な剛性に加え強度と軽量化を達成しフレーム剛性+50%向上/車両全体の剛性としては+30%向上となる。

新開発サスペンション


ランドクルーザー「250」と特別仕様車発表

ハイマウント・ダブルウィッシュボーン式(フロント)とトレーリングリンク車軸式(リア)のサスペンションを採用。前後のサスペンションジオメトリーを最適化し、悪路走破性の指標となる優れたホイールアーティキュレーション(タイヤの浮きづらさ)を確保。オフロード/オンロード双方での性能向上に繋がるシステムを採用した。

電動パワーステアリング(EPS)

キックバックによって生じるハンドル取られ低減、すっきりとしたステアリングフィール、低速時の取り回し性向上などに貢献。操縦のしやすさと扱いやすさを実現した。

SDM(Stabilizer with Disconnection Mechanism)

スイッチ操作で、フロントスタビライザーのロック/フリーを切り替え可能。オフロードの悪路走破性/乗り心地とオンロードでの操縦安定性を両立させた。

最新のマルチテレインセレクト/マルチテレインモニターによるオフロード走行支援

・マルチテレインセレクト
オフロード走行において路面上に応じた走行支援を6つのモードから選択可能。ハイレンジ(H4)でも動作可能とし、より多くのオフロード走行シーンで使用可能となる。

・マルチテレインモニター
マルチテレインセレクト作動中に、車両周囲の状況確認を4つのカメラでサポート。フロント画面表示中に車両を停止させ、画面内のスイッチで切替可能なアンダーフロアビュー/アンダーフロアビュー(後輪)に加え、後退時に後輪周辺をクローズアップして表示するバックアンダーフロアビュー(トヨタ初)を搭載する。

強靭な走りを支えるフルタイム4WD(トルセンLSD付トランスファー)

センターディファレンシャルにトルセンLSDを採用し、路面状況や走行状態に反応して前後のトルク配分を最適にコントロール。より卓越した走行安定性を実現した。

気になる「250」シリーズ車両概要 その2

ランドクルーザーに相応しい力強い走りや高い環境性能を実現する2タイプのパワートレイン

「人の生活を支える」という使命を受け継ぎ、ランドクルーザーのDNAである「信頼性/耐久性/悪路走破性」を追求。ランドクルーザーに相応しい力強い走りや環境性能を実現する2タイプのパワートレーンを設定した。

2.8L直噴ターボディーゼルエンジン+ダイレクトシフト8AT

オフロード/オンロードでの扱いやすさを追求。最大トルク51kg-mをエンジン回転数1600〜2800rpmという低回転で発生させ、低回転からのトルクフルな走行とクルマを操る楽しさを実現し、WLTCモード走行燃費は11.0km/Lを達成。DPRや尿素SCRシステムの採用により、窒素酸化物(NOx)を大幅低減。これにより排出ガス規制の基準「平成30年排出ガス規制」に適応する。

2.7Lガソリンエンジン+6スーパーECT


ランドクルーザー「250」と特別仕様車発表

最高出力163ps/最大トルク25.1kg-mを発揮する自然吸気エンジンと6スーパーECTを組み合わせることで、スムーズな加速はそのままに、日常で良く使われる発進〜低速走行シーンでのスムーズさと下り坂での高い車速コントロール性を追求した。デュアルVVT-i(吸・排気連続可変バルブタイミング機構)の採用や高圧縮比などにより、WLTCモード走行燃費は7.5km/Lを達成する。

機能性を追求したパッケージと、伝統とモダンを統合させた内外装デザイン

あらゆる場面で人や物を安全に運ぶためのパッケージ

全長4925mm/全幅1980mmのボディサイズに、ランドクルーザー「80」シリーズから続く伝統のホイールベース2850mmを採用。オフローダーに相応しい対地障害角を確保し悪路走破性を追求する一方、ドアミラー含む実用全幅値は2115mm(社内測定値)にとどめることで扱いやすさにも配慮された。

3列シート7人乗りと2列シート5人乗りの2つのタイプを設定

運転席の着座位置を後方に移動しつつ、2列目と3列目シートの配置位置の見直しを実施。951mmもの広い前後カップルディスタンスを確保した。

6:4分割セカンドシート使用時でも408Lものラゲージ容量を確保

スイッチ操作で自動的に格納する5:5分割フロア格納サードシートやバックドアを開けずに荷物の出し入れが可能なバックドアガラスハッチを採用することで、荷物の形や大きさに応じた使い方ができる大容量ラゲージスペースを実現する。

ランドクルーザーの伝統とモダンを融合させたデザイン

伝統とモダンを融合しながら、Reliability(過酷な使用用途にも耐えられる信頼性)/Timeless(永く愛せる飽きのこないシンプルさ)/Professional(プロが使う、無駄のない道具に共通する洗練された機能美)をキーワードに外装/内装をデザイン。デザイナー自身が悪路走行を体験し、壊れにくく、仮に壊れても修理しやすい設計を各所に採用。より個性的にランドクルーザーを楽しめるカスタマイズへの対応にも配慮されている

エクステリア

歴代ランドクルーザーの特長である車軸に対しキャビンを後ろ寄りに配置するキャビンバックワードプロポーションを採用。ランドクルーザーらしい悪路での機能性を具現化したサイドビュー。

オフロードでも、路面を見下ろしやすいように一段低くクランクさせた水平基調のベルトライン。岩などとの干渉を避けるため削り取られたサイドドアパネル下部やフロントおよびリヤのバンパー下部が、同時に軽快感を醸成し、機能部品を一括りにまとめ、引き締まった印象を強調するフロントビュー。

オフロード走行時の破損リスクを考慮し高く中央に寄せたランプ配置や破損しやすいコーナー部のみ交換可能な分割式バンパーなど、歴代ランドクルーザーがこだわってきた機能美を追求し「アバンギャルドブロンズメタリック」/「スモーキーブルー」などのモノトーンカラー5色に、ライトグレーのルーフ色と新規開発色「サンド」を組み合わせたツートーンカラー含む全6色のボディカラーを設定。

インテリア

実用オフローダーらしい高い機能性とともに乗員に安心感をもたらす室内空間を追求した。悪路でもクルマの姿勢を捉えやすい水平基調のインストルメントパネルを採用。高さを抑えた造形が乗員への圧迫感を軽減。またドアトリムアッパー部からインストルメントパネルへと連なる形状が、骨太に乗員を包み込み安全・安心感を醸成し、直立したAピラーが斜め前方の死角を減少。

低く設計されたカウルとインストルメントパネル上部によって良好な前方視界を実現し、安全なオフロード走行をサポートする。スイッチ類の集中配置を実現しながら、一方で形状と操作方法を機能ごとに区別するなどその体験から生まれた工夫を随所に採用。オフロードなど過酷な環境においても、より運転に集中しやすいレイアウトを創出した。

ランドクルーザーの世界観を提供する2つのインテリアカラー。実用オフローダーらしい力強い空間を表現する「ダークチェスナット」と、精悍でハードな空間を演出する「ブラック」が配色されている。

トヨタセーフティセンス、トヨタチームメイトなど最新の安全・安心装備

トヨタセーフティセンス

先進機能を付与し、機能向上した最新の予防安全パッケージ「トヨタセーフティセンス」を全車に採用。対応する事故形態を一層拡大し、より安心な運転をサポートする

「プリクラッシュセーフティ」

車両/歩行者/自転車運転者に自動二輪車(昼)を加え検知範囲を拡張し、衝突回避または被害軽減に寄与。事故割合が高い交差点での支援拡大を行う。

「プロアクティブドライビングアシスト」

一般道などのシーンでもドライバーの運転をさりげなく支援する。「歩行者の横断」/「飛び出してくるかもしれない」など、運転の状況に応じたリスクの先読みを行うことで、歩行者や自転車、駐車車両に近づきすぎないよう、ドライバーのステアリング・ブレーキ操作をサポートする。

トヨタチームメイト

高度運転支援技術「トヨタチームメイト」の機能「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」を設定。自動車専用道路での運転において、渋滞時(0km/h〜約40km/h)レーダークルーズコントロール及びレーントレーシングアシストの作動中に、ドライバーが前を向いているなど一定の条件を満たすとシステムが作動する。

認知/判断/操作を支援することで、ドライバーは渋滞時の疲労軽減が可能となり、より周囲に注意を払った安全運転が可能となる。

その他の安全・安心装備

ドライブレコーダー(前後方)を設定。トヨタセーフティセンスの単眼カメラと新たに追加した後方カメラが捉えた走行中の映像を内蔵メモリに録画。映像データはディスプレイオーディオでの再生に加え、スマートフォンやUSBメモリに転送し持ち運びも可能だ。