日本航空（JAL）は4月15日、東京とソウルを結ぶ路線が60周年を迎えたことを記念して、東京/羽田発、ソウル/金浦行きのJL93便（ボーイング787-8型機、機体記号：JA831J）の出発に合わせて、羽田空港で記念式典を開いた。

JALは1964年4月15日、国内航空会社による東京とソウルを結ぶ初めての路線として、東京/羽田〜ソウル/金浦線を大韓航空公社（当時）との共同運航で開設。当時の機材はコンベア880型機で、月・水・金曜の週3往復だった。現在の東京/羽田〜ソウル/金浦線は1日3往復で、他に全日本空輸（ANA）、大韓航空、アシアナ航空の3社が各1日3便を運航している。

東京/羽田〜ソウル/金浦線が就航した1964年は、日韓の国交が回復する日韓基本条約の発効前だった。式典であいさつしたJAL執行役員の斉藤久美子・東京空港支店長は、「日本と韓国を結ぶ定期便を開始する動きは1960年に遡る。国交が正常化していない中、長い交渉を経て、路線開設への強い思いが両国の政治によって認められた」と紹介。「いくつもの高いハードルがあったが、日本と世界をつなぐパイオニアとしての強い誇りで切り抜けることができたと想像している」と話した。

JL93が出発する114番ゲート前には、コンベア880型機の模型や、就航当時の時刻表などが飾られ、当時に使用されていたロイヤルブルーの3代目制服を着用した客室乗務員も登場。さらに、現役客室乗務員によるチアダンスチーム「JAL JETS」が、韓国発のガールズグループ「TWICE」の楽曲「Celebrate」などに合わせてチアダンスを披露し、式典に花を添えた。

同便は全206席に対して201名（うち幼児1名）が利用。東京/羽田を午後3時44分に出発し、同4時4分にA滑走路から離陸した。