現地時間の2024年3月7日(木)、アジア太平洋地域におけるデジタルセキュリティの脅威が増大する中で、テクノロジー大手のGoogleが日本の東京に新たなサイバーセキュリティ拠点を開設したと発表しました。

Google opens Asia-Pacific cybersecurity research center in Tokyo - The Japan Times

https://www.japantimes.co.jp/business/2024/03/07/tech/google-japan-cybersecurity-center/



Google opens first Asia-Pacific cyberdefense hub in Japan

https://qz.com/google-cyberdefense-hub-tokyo-japan-1851315101

google cyberdefence hub tokyo: Google opens new cyberdefence hub in Tokyo amid China threats - The Economic Times

https://economictimes.indiatimes.com/tech/technology/google-opens-new-cyberdefence-hub-in-tokyo-amid-china-threats/articleshow/108299045.cms

Google opens cyberdefense hub in Tokyo - Nikkei Asia

https://asia.nikkei.com/Business/Technology/Google-opens-cyberdefense-hub-in-Tokyo

現地時間の2024年3月7日、Googleが東京に新しいサイバーセキュリティ拠点「サイバーセキュリティセンター・オブ・エクセレンス(Cybersecurity Center of Excellence)」を開設したと発表しました。Googleはサイバーセキュリティセンター・オブ・エクセレンスについて、サイバー攻撃の脅威に対抗するための研究を先導し、技術人材を訓練することを目的としていると説明しています。

Googleはフランス通信社(AFP)に対して、「主要なセキュリティ専門家、研究者、パートナーを結びつけることを目的として、サイバーセキュリティセンター・オブ・エクセレンスを日本で正式に開設します」と述べました。

日本経済新聞によると、サイバーセキュリティセンター・オブ・エクセレンスはインド・オーストラリア・韓国などから技術専門家を招き、サイバー攻撃への対策を共同で研究する予定だそうです。なお、Googleがこの種のサイバーセキュリティ拠点をアジアで開設するのは、今回が初めてとのこと。



2023年10月、Googleでアジア太平洋地域の政府問題および公共政策担当ヴァイスプレジデントを務めるミカエラ・ブラウニング氏が、アジア太平洋地域について「他のどの地域よりも多くのサイバー攻撃にさらされている」と警告し、その理由の一部として「慢性的な人材不足」を挙げていました。なお、2023年12月には日本の市川恵一国家安全保障局次長兼内閣官房副長官補とアメリカのアン・ニューバーガー国家安全保障担当大統領次席補佐官が、東京で開催された第3回日米豪印上級サイバーグループ対面会合に出席し、インド太平洋における重要インフラに対するサイバー攻撃について深刻な懸念を表明しました。

また、2023年には名古屋港のコンテナターミナルがランサムウェア攻撃を受けたり、日本の内閣官房内の情報セキュリティ組織である内閣サイバーセキュリティセンターがメールシステムにサイバー攻撃を受けたりしています。

名古屋港のコンテナターミナルがランサムウェア攻撃による業務停止から2日ぶりに復旧、港湾施設の運営がサイバー攻撃で止まるのは日本初 - GIGAZINE



日本の内閣サイバーセキュリティセンターが受けたサイバー攻撃の背後には中国政府がいるという報道 - GIGAZINE



他にも、日本の警察庁は2023年9月にアメリカ国家安全保障局(NSA)、連邦捜査局(FBI)、サイバーセキュリティ・インフラ庁(CISA)とともに、中国関連のサイバー攻撃グループ「BlackTech(ブラックテック)」によるサイバー攻撃に関する合同の注意喚起を発出しました。

中国を背景とするサイバー攻撃グループBlackTechによるサイバー攻撃について|警察庁Webサイト

https://www.npa.go.jp/bureau/cyber/koho/caution/caution20230927.html



なお、サイバーセキュリティセンター・オブ・エクセレンスの暫定所長を務める内山純一郎氏は、「日本のサイバーセキュリティインフラの強化を目指す」と語ったそうです。