米国土安全保障省サイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA: Cybersecurity and Infrastructure Security Agency)は1月9日(米国時間)、「Microsoft Releases Security Updates for Multiple Products|CISA」において、複数のMicrosoft製品に複数の脆弱性が存在するとして、注意を喚起した。

○脆弱性の概要

これら脆弱性を悪用されると、遠隔から攻撃者によって影響を受けたシステムの制御権が乗っ取られる危険性があるとされている。脆弱性に関する情報は次のページにまとまっている。

2024 年 1 月のセキュリティ更新プログラム - リリース ノート - セキュリティ更新プログラム ガイド - Microsoft

Security Update Guide - Microsoft

Security Update Guide - Microsoft

○脆弱性が存在するとされるプロダクト

脆弱性が存在するとされるプロダクトは次のとおり。

.NET Core と Visual Studio

.NET Framework

.NET と Visual Studio

Azure Storage Mover

Linux 用 Windows サブシステム

Microsoft Bluetooth ドライバー

Microsoft ID サービス

Microsoft Office

Microsoft Office SharePoint

Microsoft デバイス

Microsoft 仮想ハード ドライブ

SQL Server

Unified Extensible Firmware Interface

Visual Studio

Windows AllJoyn API

Windows BitLocker

Windows Cloud Files Mini Filter Driver

Windows Collaborative Translation Framework

Windows Cryptographic サービス

Windows Hyper-V

Windows Libarchive

Windows ODBC ドライバー

Windows Server キー分離サービス

Windows TCP/IP

Windows Themes

Windows Win32 カーネル サブシステム

Windows Win32K

Windows オンライン証明書状態プロトコル (OCSP) スナップイン

Windows カーネル

Windows カーネルモード ドライバー

Windows グループ ポリシー

Windows スクリプト

Windows メッセージ キュー

Windows ローカル セキュリティ機関サブシステム サービス (LSASS)

Windows 共通ログ ファイル システム ドライバー

Windows 近距離共有

Windows 認証方法

リモート デスクトップ クライアント

○セキュリティアップデートの概要

今回のセキュリティアップデートには、Windows 11で発生していたWi-Fi関連のバグ修正や自動的にスマートカードの使用に関してシステムが自動的にシャットダウンしてしまう問題なども修正されている。

セキュリティアップデートの対象となる製品は多岐にわたる上、脆弱性の一部は深刻度が緊急(Critical)に分類されており注意が必要。CISAは、上記のセキュリティ情報をチェックするとともに、必要に応じてアップデートを適用することを推奨している。

MicrosoftはすでにWindows Updateなどを通じて修正プログラムの配信を行っている。該当する製品を使用している場合は、内容を確認するとともに迅速にアップデートを適用することが望まれる。なお、セキュリティアップデートの提供が開始された時点で、これら脆弱性のアクティブな悪用は確認されていない(参考「Zero Day Initiative - The January 2024 Security Update Review」)。