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プロ野球巨人の投手として活躍した野球解説者の江川卓氏(68)が2023年7月13日にユーチューブを更新し、低迷する中日に言及した。

中日は開幕から出遅れ、5月30日に開幕したセ・パ交流戦では9位に終わり、7月14日時点でセ・リーグ最下位に沈んでいる。チーム防御率はリーグ2位につけるも、234得点はリーグワースト。本塁打は12球団ワーストで唯一の30本台(38本)だ。

「あの球場の広さだとなかなか長打力が出ない」

前半戦を振り返り、スタッフから中日の得点力不足を指摘されると江川氏は「これは球場をなんとかしてください」と訴え、次のように持論を展開した。

「あの球場の広さだとなかなか長打力が出ない。どうしても投手力のチーム。だいたい半分が地元でやりますからあの球場でやるとなったらそういうチーム作りになりますよね。だから立浪(和義監督)さんがどうのこうのではなくて、そうなっちゃうんだよなということなんですよ」

中日が本拠とするバンテリンドームは広い球場として知られ、12球団の中でも本塁打が出にくい球場とされている。事実、中日の本塁打数は19年から4年連続でセ・リーグワーストを記録している。

江川氏は中日の現状について「どうしてもピッチャー陣の防御率が良いチームを作って、その分、打力はなかなか(強く)ならない。これを急に変えろといっても難しい。良いピッチャーを(トレードに)出してバッターを取ってきてもなかなかホームランが入らないから状況は良くならないのではないかと思います」と解説した。

さらに投手出身の視点から、得点力不足からくる中日投手陣の心理を分析した。

「ピッチャーは防御率が良くても(打線が)点数を取らないと調子を崩す」とし、「例えば3点もらってゲームをするのと1点しかないのとでは投げ方が変わる。投げる場所が変わってくる。全然違う。中日の投手陣は1点しかもらっていないみたいなことなので大変だと思う」と語った。

最後に「バッターが悪いのではないけども、ホームスタジアムの大きさによってこういうことが起きるということを、現象が起こることをご理解いただければと思います。誰の責任でもないですね。球団の方にも良い球場を作ってもらいましたし。その責任でもない」と締めくくった。