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韓国プロ野球で選手による暴力事件が発覚したことを、複数の地元メディアが2023年7月12日に報じた。報道によると、事件を起こしたのは韓国プロ野球SSGランダースの2軍選手で、韓国野球委員会(KBO)が現在調査を進めているという。

球界内からは失望の声が

地元スポーツメディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)によると、7月6日の昼過ぎに事件が起こった。SSGランダースに所属する2軍の選手が、今年入団した新人選手の態度が悪いことを問題視し集合をかけて叱責した。叱責後に別の選手が「全体的に態度が生意気だ」という理由で新人選手をバットで殴ったという。

6日夜にコーチが新人選手の体にアザがあることを確認して翌7日に球団に報告。球団は事実を確認した上でKBOに自己申告した。KBOは現在、球団からの報告書などを精査し事実確認している段階で、来週にも賞罰委員会を開催する予定だという。

SSGランダースのキム・ウォニョン監督(51)は11日にメディアの取材に対応し、「監督としていろいろと不手際があったと思います。今の時代にあってはならないことだが、このようなことが起きて申し訳なく思う」と頭を下げたという。

スポーツ朝鮮は、SSGランダースの前身であるSKワイバーンズ時代の20年にも暴力事件があり、今回の事態を受け球界内で失望の声が上がっていると指摘した。

「非常に深刻な問題だと認識している」

当時2軍に所属していた選手が無断で宿舎を抜け出し、無免許で飲酒運転をしたことが発覚。この事実を知った先輩選手が当該選手に暴行を加えた。球団は事実を把握しながらKBOに申告しなかったという。KBOは暴行した選手と無免許で飲酒運転をした選手に対して出場停止と制裁金の懲戒を下し、球団に制裁金を科した。

このような背景もあり、キム監督は「3年前、私は他のチームにいたが、監督になってから球団とよく話し合い、再発防止がうまくいったと思った。しかし突然このようなことがまた起こった。私の管理不足だ。申し訳ない。改めていろいろな面で謝罪し、今後は再発防止に力を入れなければならないと思う」と語ったという。

主要メディア「韓国日報」(WEB版)は、「当時、球団は再発防止を約束したが、先輩後輩間で悪習は消えることなく、このような暴力的な行為が持続的に行われていた」と伝えた。

地元メディア「OSEN」(WEB版)によると、KBO関係者は「バットで2回殴ったという。非常に深刻な問題だと認識している。軽率な行為はあってはならない」と語ったという。記事では「ファンたちはどれだけ我慢して野球を見ているのだろうか。 選手たちも一日一日を警戒して過ごさなければならないが学習効果はないようだ」と辛辣だった。