オリックスが底堅い、上限3.4%の自社株買いと増益・増配計画が株価支援

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 オリックス<8591.T>が底堅い。10日の取引終了後、23年3月期の連結決算とともに、自社株買いの実施を発表した。24年3月期の業績・配当予想も開示し、最終利益は前期比20.8%増の3300億円を見込むほか、年間配当は同8円40銭増配の94円を計画する。株価は利益確定目的の売りで下げに転じる場面があったが、自社株買いと増益・増配予想を好感した買いが続き、下値は堅く持ち直した。

 自社株買いは、取得総数4000万株(自己株式を除く発行済み株式総数の3.4%)、取得総額500億円を上限とし、5月17日から2024年3月31日の間に取得する。今期は事業投資・コンセッション事業の回復などを想定する。東芝<6502.T>への投資計画として、日本産業パートナーズ(JIP)が設立する買収目的会社に1000億円出資するとともに、メザニン・シンジケートローンとして1000億円を拠出することも明らかにした。

 23年3月期の連結決算は、営業収益が前の期比5.8%増の2兆6663億7300万円、最終利益が同12.5%減の2730億7500万円だった。保険部門はコロナ関連の給付金費用の計上で減益となった。前の期にあった弥生(東京都千代田区)の売却の反動も出た。

出所:MINKABU PRESS