広告収入の減少や新型コロナウイルスの流行に伴う経済の先行き不安により、GoogleやAmazon、Meta、Microsoftなどの大手テクノロジー企業が大規模な人員削減を断行しています。新たにWeb会議システムを提供しているZoomが全従業員の約15%にあたる約1300人の解雇を行うことを発表しました。

A Message from Eric Yuan, CEO of Zoom - Zoom Blog

https://blog.zoom.us/a-message-from-eric-yuan-ceo-of-zoom/



Zoom layoffs: Company to cut 1,300 employees

https://www.cnbc.com/2023/02/07/zoom-to-lay-off-1300-employees-or-about-15percent-of-its-workforce.html

Zoomはエリック・ユアンCEOによる人員削減に関する全従業員へのメッセージを公式ブログで共有しました。その中でユアン氏は「不確実な世界経済状況を乗り切り、ユーザーに最適なサービスを提供しつつZoomの長期ビジョンを達成するためには、我々はリセットして内面に目を向ける必要があります」と述べています。

Zoomは新型コロナウイルスのパンデミック中にユーザーが急速に増加し、ニーズに応えるために急速に従業員を増加する必要があリました。Zoomでは新型コロナウイルスの流行から2年以内に従業員の数が流行前の3倍になったそうです。

Zoomは不確実な経済状況の中で長期的に成長するための優先事項に基づいて、過度に複雑な機能や重複している機能に関する組織や従業員を削減するとのこと。その結果全従業員の約15%にあたる約1300人のアメリカ国内外を拠点とする従業員が解雇されます。





ユアン氏によると、人員削減の結果Zoomを離れる従業員には最大16週間分の給与と医療保険や、1対1でのコーチング、ワークショップなどを含む再就職支援サービスなどが提供されます。

ユアン氏は「ZoomのCEO兼創設者として、私はこれらの過ちと行動に責任があります。言葉だけでなく私自身の行動でも責任を示したいと思います」と述べ、来年度の自身の給与の98%となる約29万5000ドル(約3860万円)を削減し、2023年度のボーナスを受け取らないことを宣言しました。また、経営幹部チームのメンバーは来年度の基本給を20%減額し、2023年度のボーナスが没収されるとのこと。



ユアン氏は解雇される従業員に対して「あなた方のこれまでの献身と才能は今後どんな企業に移っても素晴らしい資産となるでしょう。そして私はあなたがその才能をZoomと共有してくれたことに深く感謝しています」と述べています。

さらにユアン氏は「今回の従業員の削減が無駄にならないように、私たちは過去から学び、今後のビジョンの達成に向けて準備を整え、主要な戦略的分野への投資を継続します」と宣言しています。