SixTONESの松村北斗が25日、都内で行われた新海誠監督の最新作『すずめの戸締まり』(11月11日公開)の完成報告会見に原菜乃華、染谷将太、伊藤沙莉、花瀬琴音、野田洋次郎(RADWIMPS)、映画音楽作曲家陣内一真氏、新海監督とともに出席した。



3年ぶりとなる新海監督作品『すずめの戸締まり』は、日本各地の廃墟を舞台に災いの元となる“扉”を閉めていく少女・すずめの解放と成長を描く現代の冒険物語。主人公のすずめを演じる原は、1700人を超えるオーディションから選ばれている。


扉を閉める旅を続ける“閉じ師”である草太役で、初声優を務めた松村。アフレコについて聞かれると「新海さんが僕らのことを“楽器”と表してくれた。そう思うと、僕が演奏するより新海監督が演奏するほうが、草太が完成すると感じていた。『この音じゃない、このメロディーやない』とどんどん現場で押し変えてくれた。なので、アフレコ中の変化や苦悩は、僕より新海さんが詳しいのではないかと思うくらい、僕はすべてを預けた」と明かした。



新海監督は「草太の声を一緒に探していこうという気持ちでやっていたけど、あるところから北斗くんが芝居だけど映画のために自分を全部委ねるという気持ちに切り替わっていた。そこからより、草太になっていたと感じた」と松村の話聞いて納得していた。


また、松村は「個人的な話になりますが、いま27歳。若いといえば若いけどすっかり大人。年々1人で戦えるものを身に付けないといけない、人に頼ることを無くさないような使命感にかられていた」と吐露し、その上で新海監督とのアフレコは「すべてを1度委ねて返してもらったものを全力で立ち回る期間だった。アフレコ期間中、作品から今の自分のまま明日を生きていく楽しみをもらった」と語った。


ヒロインのすずめを演じた原は「1ヶ月半くらい、週2、3回のペースで録っていた。右も左もわからないまま現場に行って、1から10まで、100まで教えてくれた。ブロックごとに録っていて、終わる度に『素敵でした、ありがとう』と言ってくれた。大好きな監督から言葉をいただけて、夢のような幸せな時間だった。自分の声がうまく扱えないことにヘコむ瞬間が数え切れないくらいあった。でもアフレコは夢のように幸せでひたすら楽しい時間だった」と充実の日々を回想した。


新海監督は「アフレコ現場に行くと2人(原と松村)がTシャツ姿でいて、サマーキャンプみたいだった」とにこっと笑い、声を入れる作業は「もともと設計されていたものから色鮮やかに塗り直されていく。どんどんカラフルに想像しない画になっていって、幸せだった」と声優を務めたキャストに感謝した。