右肩が痛い原因は何？病気の可能性は？医師が徹底解説！

2022年10月23日 11時30分

右肩に痛みが出た、張った感じがする、コリがある、動作時に痛む、つる、肩の痛みで腕が上がらない、力が入らないなどの状態のことを指します。

このような症状がある原因として、肩関節周囲炎や肩関節脱臼などの肩関節に問題がある場合、頸椎症や胆嚢炎などの頸部や体幹部の病気がある場合、などの可能性があります。

肩関節周囲炎は、肩の関節を構成する骨、軟骨、靱帯などが老化して周囲の組織に炎症が起こっている状態です。通常片方の肩にだけ生じます。中年以降の年代に多く、四十肩や五十肩とも呼ばれます。

症状の回復には1年前後を要するといわれます。発症から2週間程度は運動している時だけでなく安静にしている時や夜間にも痛むため、だんだん肩を動かしにくくなります。その後6ヶ月程度は、痛みは改善しますが肩の動かしにくさは続きます。そして、しばらくするともともとの肩の動きに戻るという経過をたどります。

肩関節は繰り返し脱臼しやすい部位です。外傷による肩関節の脱臼は、ラグビーや柔道などなどのコンタクトスポーツに多くみられます。脱臼を繰り返すたびに小さな力で起こるようになり、スポーツ活動だけでなく、寝返りのような日常動作でも脱臼が起こりやすくなってしまいます（反復性肩関節脱臼）。

初回の肩関節脱臼の年齢が若いと反復性脱臼に移行しやすいといわれており、10歳代で脱臼したものは80-90％再発する一方で、40歳代以降ではほとんど再発しないといわれています。

頚椎の中にある神経が椎間板や骨化した靭帯により圧迫される頚椎症では、首や肩甲骨付近の痛みや肩こりなどの症状が出たり、しびれや筋力低下などの症状が出てきたりします。また、胆嚢炎による痛みは腹痛だけではなく、右肩や右背部へ痛みが広がることがあります。

ぶつかったなど、きっかけが明らかで痛みが激しい場合

発熱がある、激しい腹痛などがある場合

これらの場合には、すぐに病院受診しましょう。

主な受診科目は、整形外科、内科です。

問診、診察、血液検査、画像検査（レントゲン、CT、MRI）などを実施する可能性があります。

持病があって内服している薬がある際には、医師へ申告しましょう。

いつから症状があるのか、きっかけになる思い当たるエピソードはあるか、他にも気になる症状があるのかなどを医師に伝えましょう。

保険医療機関の診療であれば、保険診療の範囲内での負担となります。