※この記事は2011年10月23日にBLOGOSで公開されたものです

　TPPに日本が参加することに対して、6割を超える人が反対しているという興味深い結果が出た。BLOGOS編集部が10月17日から実施している読者アンケートの結果だ。22日18時現在で3282人の回答が集まったが、反対票は実に60.5％に上った。


　コメント欄には「百害あって一利なし」「TPPは米国の罠である」といった厳しい指摘が並んでおり、米国が推し進める自由貿易への強い警戒感が露わになった格好だ。（BLOGOS編集部・安藤）


TPP参加問題とは



　TPPとは環太平洋経済連携協定（Trans-Pacific Partnership）の略称。2006年5月にシンガポール、ブルネイ、チリ、ニュージーランドの4カ国加盟で発効した経済連携協定だ。これらの国々が太平洋を囲んでいたので「環太平洋」という名がついた。もともとは小国同士が経済で連携することで、市場における存在感を高めることが目的だった。

　しかし、2009年に米国がTPPに関与することを表明したことでTPPの意義は大きく変質することに。2010年には当初の4カ国に加え、米国、オーストラリア、ペルー、ベトナム参加し、第1回目の協定交渉を開始した。

　2015年までに加盟国間の貿易で、工業品、農業品、知的財産権、労働規制、金融、医療サービスなどをはじめ、全品目の関税を10年以内に原則全面撤廃することを目標としている。実質的に関税自主権を放棄することになる。

　野田首相は20日、NHKの番組に出演し、「農業再生と貿易立国の両立を図らなければならない。完全にルールが決まってしまってから入っていくと、むしろハードルが高い可能性がある」と話、TPPへの早期の交渉参加に改めて意欲を示した。首相は11月のAPEC首脳会議で、日本のTPP加盟交渉への参加を表明する方針だが、党内外から激しい反発を招いている。

TPP賛成派の声



いま、日本がＴＰＰに参加しなければ、国際市場から取り残される
後で後悔する。日本の民主党は誰を観ても全て駄目議員
選択の余地などない。やるきのない百姓など助ける必要など全くなし！
後で後悔する　日本の民主党は誰を観ても全て駄目議員　遅れちゃう！
　このように加入のチャンスを逃すと国際競争から取り残されるという意見が強かった。

TPP反対派の声



　一方で、TPP反対派は「アメリカの経済植民地になる」といったように米国支配への懸念や、参加することの具体的なメリットが示されていないなど、議論不足を挙げる声が多かった。
TPPは百害あって一利なしの「トロイの木馬」で実態は事実上アメリカとの二国間取引でアメリカの経済植民地にされるのがオチ。
TPPに参加することによる具体的なメリットを推進論者から聞くことがない。自由化の波に乗り遅れるとか抽象論ばかり。最低限、「社会のどの層が得をしてどの層が損をするのか」くらいは論点整理するべきだろう。
国内基盤も整備せずドアホウの野田の言う通り見切り発車で参加すれば国内産業は壊滅的な打撃を負う事になる。
　TPPへの参加交渉に対して、ネットユーザーにも強い抵抗感があるのは確か。野田首相がどういう手に出るか注目が集まっている。