きれいに焼けたギョーザ

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自宅でギョーザをつくってみる。しかし、出来上がりが「べちゃっ」としたことや、味も「なんか違う」という状態になったことはないだろうか。

ギョーザづくりを失敗せず、おいしく食べるにはどう調理したらいいのか。中華レストランのプロに、コツを聞いた。

パリっと焼く火加減のコツ

J-CASTトレンドは、これまでに麻婆豆腐やチャーハンの「謎」に答えてもらった、山梨県の中華レストラン「さんぷく」に取材した。

最初の質問は、ギョーザで具材に加えるだけでおいしくなるものはあるか。

ギョーザの具が多様化しているため、「これだ!」という答えを出すのは難しいそうだ。ただ、こんなヒントをくれた。

「元のタネ(ギョーザのあん)から大葉やチーズ、キムチなど少しずつ入れて、いろいろな種類の味を楽しむのもいいかもしれません」

タコ焼きのタコを、ほかの具材で試す感覚だ。

次に、レシピのうえで工夫できることはないか。

「作ったタネを一晩寝かせると、味がなじむと思います」

おいしさの秘訣は、味はもちろん、焼き加減も大事ではないかと話す。

「皮の厚さにもよりますが、市販されているものは薄めなので、弱火寄りの中火でじっくり焼くと、パリッと焼けると思います」

そこで教えてもらった方法で、J-CASTトレンド記者がギョーザづくりに挑戦だ。「あん」を2種類用意し、違いを比べてみた。

一晩寝かせると味の違いは

あんには、豚ひき肉にキャベツ、ニラ、青ネギを用意。片方は一晩寝かせ、もう片方は調理の直前に準備した。

2つのあんを並べて比べてみると、そこまで大きな違いはない。触ってみると、調理直前に仕込んだばかりのあんに比べて、寝かせた方は全体にまとまりがあり、若干重いように感じる。

あんを包んでいる間は、違いを感じず、見た目も大差はない。フライパンに移し、火加減は、「さんぷく」の担当者に教わった通り「弱火寄りの中火」で焼き上げる。

焼いている間は火加減が弱くないかと不安になったが、変えずに待ち続けていると、食欲を刺激するにおいがキッチンにただよってきた。水分が完全に飛んだ頃に、フライパンに皿を逆さにしてのせてひっくり返す。

フライパンを上げてみると、こんがりきれいに焼きあがったギョーザが現れた。口に運ぶと、底面はパリッとしているが焦げたような味は一切しない、ちょうどいい焼き加減だ。

味は一晩寝かせたあんの方が、ニンニクやニラが強すぎることなく、全体としてのまとまりを感じる。ニンニクやニラの風味を感じたい人にとっては、当日作ったあんの方が好みかもしれない。