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 北海道から上京して間もない時、地元でしか売っていない商品があるということに衝撃を受けたものです。例えば、ジンギスカン用のタレ(羊肉の売り場が狭いことにもびっくり!)や乳酸菌飲料の「カツゲン」、「マルちゃん 焼きそば弁当」、おやつの定番だった「ビタミンカステラ」などなど。

 特に驚いたのは、北海道の家庭なら一家に1本はあると言っても過言ではないめんつゆ「めんみ」です。そのことを筆者の母も知らなかったようで、北海道でしか買えないことを伝えると「え、だってキッコーマンだよ!?」と驚いていました。

 そうなのです。「めんみ」は『キッコーマン』から販売されているので、まさか北海道限定の調味料とは思いもよりませんでした。そこで、「めんみ」を世間一般に広めるべく、その味わいの秘密や使い方をご紹介したいと思います。

北海道限定! めんつゆ「めんみ」で味が決まる料理とは?

「めんみ」はかつお、煮干、昆布、さば、ほたてからとった5種のだしに、しょうゆと本みりんを合わせたつゆです。使い方は、一般的なめんつゆと一緒で、そうめんや煮物に使っていました。実家を離れてからは「めんみ」を買えなかったので、他のめんつゆで代用していますが、「やっぱりこれは、“めんみ”じゃなきゃ味が決まらないなぁ」と感じる料理があります。

「煮豚」の味付けにぴったり

 まずは、「煮豚」です。水を張った圧力鍋に香味野菜と「めんみ」だけで味付けします。「めんみ」以外のめんつゆで作る時は、どうしても出汁の味が強く主張してくるので、酒やみりん、醤油で微調整していました。

 でも、「めんみ」があればこれ1本でOK。角がなく、甘めの味わいで、塩梅よく仕上がります。豚肉の旨みも引き立ててくれますし、豚肉以外には鶏の手羽元を煮る時にも使えます。

「うずら卵のめんみ漬け」

 そして、「うずら卵のめんみ漬け」。「めんみ」につけておくだけなのですが、こちらも美味なのです!

 黄身までしっかり味がしみ込み、コンビニで売っているおつまみ系の“うずらの卵”と遜色ない仕上がりです。他にも、湯むきしたミニトマトやクリームチーズを漬けるのもおすすめですよ。

子どもが大好き!「めんみのおにぎり」

 最後は「めんみのおにぎり」です。チーズ、青のり、かつおぶしを混ぜ込んだご飯を、塩のかわりにめんみで味を調えます。

 繊細なお出汁の香りに、青のりの香ばしさ、チーズの塩気が絶妙。甘めの味なので、子どもも大好きなおにぎりです。

「めんみ」はまろやかで角のない味わいなので、さまざまな料理に応用できます。普段使っているめんつゆに置き換えるだけで、いつもの味からワンランクアップ。使い勝手も良いので、試したことがない人はぜひ使ってみてください。

(撮影・文◎亀井亜衣子)

●DATA

キッコーマン めんみ

https://www.kikkoman.co.jp/products/product/K150515/index.html