CBS MarketWatchによると、22日の米株式市場は、米労働省が同日発表した先週の新規失業保険給付申請件数(11−17日)が、前週比1万3000件減の31万8000件と市場予想を下回り、雇用情勢の改善が示されたことに加え、米コンファレンス・ボードが発表した11月の景気先行指数が、市場予想を上回る前月比0.5％上昇となり、2カ月連続のプラスとなったことから、景気拡大感が高まって買われ、ダウ平均株価指数は、前日比55.71ドル（0.5％）高の1万0889.44ドルと続伸して引けた。

　　また、米商務省が同日発表した11月の個人消費支出（PCE）は、市場予想と同じ前月比0.3％増となったものの、食品・エネルギーを除いたコアPCE価格指数が、前月比横ばいの前年比1.8％のプラスとなり、2004年3月以来の小幅上昇となったことも、買い材料となった。PCEはFRB（米連邦準備制度）がインフレ指標として重視しており、伸び率が減速して、インフレの落ち着きが示されていることで、利上げ政策が長期化しないとの思惑が広がった。

　　ハイテク株のウェートが高いナスダック総合株価指数は14.83ポイント（0.7％）高の2246.49で、S&P500株価指数も5.33ポイント（0.4％）高の1268.12とそれぞれ続伸した。

　　個別銘柄では、カナダの携帯情報端末大手リサーチ・イン・モーション（RIM）は、好調な第3四半期決算を発表したことから、前日比10.6％高の68.30ドルに急伸して引けた。米建設機械大手キャタピラーは、クレディ・スイス・ファースト・ボストン（CSFB）が、セクター別で2006年の有望銘柄としたことから、前日比2.4％高の58.45ドルで、また米保険最大手のAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)も、証券大手メリルリンチがセクター別の有望銘柄としたことから、同2.2％高の67.90ドルで引けた。

　　一方、米半導体大手のマイクロン・テクノロジーは、市場予想を下回る決算を発表したことから、同3.5％安の13.64ドルで、また米グリーティングカード大手のアメリカン・グリーティングズも、前年を下回る決算を発表したことから、同3.4％安の22.19ドルで引けた。【了】