「車椅子アイドルとしての成功がほぼ約束」 フリーライター持論にネット反発
フリーライターのとある発言をめぐり、インターネット上で「障害になってそれが社会で仕事するのに有利になると思う?」「情けなくて、悲しくなりますね」などと批判が殺到。いわゆる炎上状態となっている。
両下肢まひになったと公表したアイドルに対し、「タレントは病気も怪我も仕事の糧になる」と評したためだ。
「パラリンピックやら24時間テレビやら、引っ張りだこやで」
発言の主は、リクルートが運営するニュースサイト「メシ通」や、大手旅行情報サイト「トラベルジェイピー」で執筆しているフジイサナエ氏。
発言は2018年5月8日、ツイッターでつぶやかれた。
「不謹慎かもだけど、半身不随になったアイドルの娘、健康なままなら十把一絡げアイドルで終わりだったろうけど、この先車椅子アイドルとしての成功がほぼ約束されたよなぁ。パラリンピックやら24時間テレビやら、引っ張りだこやで。タレントは病気も怪我も仕事の糧になる」
ツイートで名指しこそされていないものの、強風で倒れた看板の下敷きになり、脊髄損傷で両下肢まひとなったことを公表した、アイドルグループ「仮面女子」の猪狩ともかさん(26)を指しているとみられる。
車いすのシンガーソングライター「わかったふりしたツイートして。いい人ぶって演じて。かなしいよ」
ツイートは広く拡散され、
「ポリコレ的には正論なんじゃないの?障害は個性なんでしょ?」
「炎上するだろうということも含め『車椅子アイドル』は絶対需要あるだろうし全くおんなじこと考えてた」
と擁護する向きもあるが、多くは、
「私は元ドルヲタですが、冗談でも『あなた本当にライターですか?』って疑ってしまいますね。『ふざけんな!』って感じです」
「情けなくて、悲しくなりますね。なんでこんなコメント書き込めるんだろ」
といった厳しい意見だ。
難病により車いす生活を送る、シンガーソングライターでアイドルの櫻葉来空(さくらばくれあ)さん(23)も5月8日、ツイッターでこう綴った。
「障害になってそれが社会で仕事するのに有利になると思う?そんなことあるわけない。中途障害を持つことがどれだけ苦しくて悔しくて悲しくて。わかんないでしょ?わかったふりしたツイートして。いい人ぶって演じて。かなしいよ」
「純粋に応援のつもりだった」
渦中のフジイ氏は、12日までに投稿を削除。
発言の意図を「純粋に応援のつもりだった」と説明し、
「そこまで深く考えずにツイートしたんだー!というのがここまで来ると通じないのがほんとに辛い。書くのが仕事なんだから考えろというのは、まぁそうなんだけど...」
「なかなか私レベルのツイートは世間の目に触れる機会がないので、これぐらいはいいかな?という甘えがありました。今回不思議と有名人にRTされる機会が多く、自分のツイートに責任を持たなければと考え直す素晴らしいきっかけになったと思います」
などと釈明した。