羊水検査 出生前診断

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羊水検査は「出生前診断」のひとつです。兵庫医科大学病院によると「出生前診断」とは、

『胎児の先天的な異常、特に染色体異常や遺伝性疾患の有無を調べる遺伝学的検査(羊水検査など)』


を指す用語として使用されている、としています。この中の「羊水検査」は一般的に妊娠16週ころに行います。

ママスタではこの羊水検査を受けようか迷っているママから、「検査の際に痛みはあったのか、その後の経過はどうだったか、また検査を受けて良かったか」といった質問が寄せられていました。

羊水検査とはどのような検査なのでしょうか? 費用は? 危険はあるのでしょうか? 詳しくみていきます。

検査を受ける前に知っておきたい!羊水検査はどんな検査なのか

羊水中に含まれる胎児の細胞から、”染色体異常の有無”や”遺伝子異常の有無”を調べる検査



羊水検査とは、羊水を採取して羊水の中に含まれる胎児の細胞から胎児の染色体異常の有無や遺伝子疾患の有無を調べる検査です。

羊水検査を受けられる時期はいつごろ?

羊水検査を受けられるのは妊娠16週あたり。病院や医師によって異なる可能性も



妊娠中ならいつでも羊水検査を受けられるわけではありません。兵庫医科大学病院によると、妊娠16週から17週とされています。病院や医師によっても異なるかもしれません。詳しくはかかりつけの産科医に確認しましょう。

羊水検査の方法は?

胎児の状態をエコーで確認しながら、妊婦さんのお腹に針を刺し、羊水を採取します



まず胎児の状態をエコーでみて、胎児の心拍や羊水の量などが正常であるかどうかを確認します。また妊婦さんの胎盤の位置が針を刺すことに問題がないかも確認されます。

次に妊婦さんのお腹を消毒し、エコーでお腹の赤ちゃんの状態を確認しながら慎重におへそあたりに針を刺していき、20mlほどの羊水を取ります。針を刺している時間は医師によって異なりますがだいたい20秒ほどとされています。

羊水が取れたら消毒してばんそうこうを張り、エコーで再度胎児の状態に異常がないかを確認します。その後約30分間安静にします。

この流れで検査開始から検査終了まで、おおよそ1時間となっています。

羊水検査に痛みはあるの?

個人差はあるが採血よりも痛みは少ないかも



羊水検査の痛みについてはもちろん個人差はありますが、採血よりも痛みは少ない、と感じる方が少なくないようです。

羊水検査にかかる一般的な費用は?

全額自己負担。病院によって異なるが10万円から20万円程度



ママスタでは羊水検査を受けたことがあるママたちが検査の内容を教えてくれています。病院によって異なりますが、一般的に100,000 円〜200,000 円だそう(保険適応なし・全額自己負担)。羊水検査を検討し始めたら費用も含めて病院に確認しておいた方が良さそうです。

羊水検査のリスクとは?

流産するリスクが0.1%から0.3%程度あるとされる



羊水検査にもリスクがあります。それは流産するかもしれないリスクです。兵庫医科大学病院によると、羊水検査後の流産のリスクは約0.1%から0.3%(1000人に約1人から3人)とされています。ただし、羊水検査が受けられる妊娠16週ごろというのは流産しやすい時期とされていることから、この時期の流産がすなわち検査のせいである、とは言えないようです。

羊水検査の結果はいつ出る?

待ち遠しい!?結果は約3週間後



病院や医師によるでしょうが、だいたい検査から結果までは約3週間ほどかかるようです。

羊水検査をしたことのあるママたちの体験談

『痛いって言ったら痛いけど、赤ちゃんに針が刺さらないか真剣に見てたから、痛みはそんな感じなかったよ』


『羊水検査しました。16週の時です。39歳で初めての妊娠です。長くて太めの針を射しますので鈍い痛みがありますが、我慢できる痛みでした。手技中は超音波で赤ちゃんの位置や羊水の量を確認しながら行います。手技中の痛みは生理痛の強い程度でした。

病院によって異なりますが、私は都内の大学病院で日帰り入院でしたので、昼食合わせて14万円と少しでした。健康保険は利かず、自費になります』


『羊水検査をしました。37歳、3歳の娘あり。鉛筆の芯より細く長い注射針で250ccの羊水を抜き取りました。お腹全体に消毒液を塗り、麻酔はなし。実際刺した場所は右足の付け根から5cmほど上の所。刺す痛みは腕の採血より軽く、羊水に到達するまでの針の異物感の方が印象に残りました。

費用は私の場合は、15週目に地方の大学病院の昼食つき日帰り入院で8万3千円。10時半に診察開始〜16時に退院しました』


羊水検査にはリスクもある。検査を受ける前に夫婦で話し合って

受ける際には流産などのリスクを説明される羊水検査。その上でさらに結果についても考えなければいけません。実際に検査を受けた方はどのように感じているのでしょうか?

『結果次第では折角授かったのに、さようならするかも知れない悲しさが襲ってきます。どんな結果でも産む人は、検査なんて受けないでしょう。しっかりと御主人と話し合ってください』


『6月に羊水検査しました。痛さもあったけど不安でずっと泣いていました。羊水検査するならそれなりの覚悟は必要だと思います』


『高齢という理由で羊水検査を受けました。35歳以上でリスクを理解した上で希望するなら医師に相談してみてください。何より、御主人としっかりお話ししてください』


『私たち夫婦は羊水検査の結果を1つの目安にしてきました。でもまた授かることができるとしたら、また羊水検査を受けるかも知れません。検査を受ける際は、陰性と陽性の結果を想定し、今後の事を事前に夫婦でよく話し合うことをお勧めします 』




実際に検査を受けられた方の経験談、ご意見はとても参考になりますね。「検査を受ける上でリスクを覚悟してどんな結果が出ても後悔しないように、ご夫婦・ご家族でよく話し合って検査を受けてください」という経験者の方からのアドバイスは、検査を受けるかどうか迷っている人にとって重要な判断材料となるでしょう。検査を受けるということはポジティブかネガティブか、どちらかの結果が出るということです。願っていない結果が出ることも想定しないといけません。検査を受けた経験者のお話を参考に、羊水検査について夫婦で考えることができるといいですね。

文・編集部 編集・しのむ イラスト・リコロコ