都立昭和高等学校(東京)

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 東京都西部、国営昭和記念公園に隣接する東京都立昭和高等学校。東京都教育委員会から学校改革を全面的にバックアップする「アドバンス校」の指定を受け、近年難関大学への合格実績が著しい高校の一つです。夏休みには、多くの講習が実施されており、予備校に通わずとも大学受験に向けて、万全の体制を敷いています。また、部活動も大変盛んで大多数の生徒が部に所属しており、陸上競技部や吹奏楽部など多くの部が実績を残しています。

 硬式野球部も昨年の夏、激戦区の西東京でベスト8入りするなど、近年活躍が目立つ都立校勢の中でも要注目の高校です。新しくなったグラウンドで躍動する都立昭和ナインにこの冬の意気込みを聞いてきました!

チーム基本情報を紹介!

キャプテンの寺園 響選手(都立昭和高等学校)

■ 東京都立昭和高等学校の寺園 響君(学年:2年/役職:主将)にお話を伺いました!

Q. 部員は何人いますか?

 マネージャーさんを含めて、1年生24人、2年生25人の合計49人です!

Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。

 この前の11月に新しくグラウンドができました!そのグラウンドを陸上部、サッカー部と共用しています。学校の近くにある競技場でサッカー部と陸上部が練習するときはグラウンド全面を使った練習ができます!

[page_break:今年のチームについて]今年のチームについて

裸足で行うティー打撃(都立昭和高等学校)

Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。

 1つ目は、粘り勝ちが多いこと、2つ目は、ここ一番での勝負強さ、3つ目が、明るくチーム全員で盛り上がれることです!

Q. では、このオフシーズンでのチームの目標はなんですか?

 とにかく追い込んで、体力的にも、精神的にも強くなることです!!

Q. 自分をどこまで追い込めるかが、春、夏の大会の結果にもつながりますよね。オフシーズンの『自分たちならでは!』の名物練習はありますか?

 練習前に集合して、全員で4列になって走り続ける都立昭和高校名物のランニングと、砂場で裸足になって行う連続ティー打撃です。体幹と下半身が鍛えられ、軸をぶらさないバッティングにつながると思います!

Q. 裸足になって行うティー打撃はなかなか面白い練習ですね!では、今年の春、夏の目標を教えてください!

 春は絶対に夏のシード権を獲得します!そして、夏の大会では甲子園に出場し、優勝するのが目標です!

秋の大会を振り返って

Q. 秋の大会はチームにとって、どんな大会でしたか?

 昨夏にベスト8の成績を残した先輩たちが抜けて、チームが総入れ替えの中で公式戦が初めての選手も多く雰囲気にのまれることもあったのですが、接戦での試合で勝つことが多く、粘り強さという点で自信がつきました!

Q. 粘り強く、接戦を勝った経験は必ず今後につながると思います。では、春、夏の大会ではどのように戦っていきたいですか?

 接戦が多かった秋の大会での東亜学園との試合で、私立高校の雰囲気にのまれてしまい、あと一本が出なかったことが反省点でした。この冬は打撃練習に力をいれているので、大差でも勝てるようになりたいです。

Q. 春、夏の大会へ向けて今取り組んでいることを教えてください!

 打撃力の向上です!勝ち上がって、上位のピッチャーと対戦しても鋭い打球が打てるようになりたいです!11月ごろから裸足での砂場ティーを行っているのですが、スイングスピードが向上するなど、少しずつ効果が出てきています。

Q. ありがとうございます!では、この秋活躍した仲間を教えてください。

 2年の田舎 凌選手です。接戦で投げ抜き、ピンチを迎えても要所をきっちり抑えてくれました!

Q. 頼れるエースですね!続いてチームの中で、来春はキーマンになってくれるであろう選手を教えてください。

 井上 雄太選手、小谷 英志選手です!

Q. その2人の選手のどんな活躍に期待しますか?

 高い出塁率でチャンスメイクしてくれること、勝負強い打撃でランナーを返すバッティングに期待しています!!

Q. 2人の選手に注目していきます!それでは、意気込みをどうぞ!

 2年生にとっては最後のオフシーズンなので、練習の精度を高めとにかく追い込みます!1年生もこの冬の頑張りが、代が変わったときに活きてくると思うので、先輩たちに食らいついてきてほしいです!そして、私立に勝てるようにがんばります!

 悔いのない夏にするためにこの冬頑張ってください!ありがとうございました!

[page_break:指導者が語る!このチームの強み]

 ここからは、田舎 凌君、井上 雄太君にお話を伺います!

田舎 凌選手(都立昭和高等学校)

Q. 高校野球が好きな理由は何ですか?

田舎 凌(以下「田舎」):小さいころからテレビで見ていて、ずっと憧れを持っていました!井上 雄太(以下「井上」):特に球場などで感じる『熱気』があるところが好きです!

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

田舎:春に結果を出して、夏は甲子園に行けるように、たくさん食べて、練習していきたいです!井上:オフシーズンが終わったとき、自分がどうなるかを楽しみに自分を追い込みたいです!

Q. では、野球をする上でモットーにしている、好きな言葉はなんですか?

田舎:“あきらめない”つらい練習でも、とにかく最後まであきらめず、やりぬきます!井上:“継続は力なり”小さなことでも続けることが大事だと思っています。家で素振りをやるのですが、いつも300回と決めていて、疲れているときは50回でもいいからやるようにしています。

井上 雄太選手(都立昭和高等学校)

Q. 二人とも粘り強く、最後まで練習に取り組む様子が目に浮かびますね。それでは最後に『自分はここまで成長するぞ!』という熱い宣言と夏までの目標をお願いします!

田舎:自分は球速で抑えるタイプのピッチャーではないですが、夏までに130キロを目指しています。そして、打つ方にも力をいれて投手、打者両方でチームの中心選手になります!

井上:公式戦、神宮球場でホームランを打ちます!神宮球場でプレーするためには勝ち上がることが必要なので、先輩たちと同じベスト8までいき、強豪私立に勝ちます!

 ありがとうございました!

指導者が語る!このチームの強み

■森 勇二監督に質問!

森 勇二監督(都立昭和高等学校)

Q. 今年のチームは、新チームが始まってからどんなテーマをもってチームを作り上げてきましたか?また、秋の大会の振り返りとこの冬のテーマを教えてください!

 前回の夏の大会でベスト8まで勝ち上がったチームには今の代のメンバーは試合に出ていませんでした。夏の大会後もグラウンドも完成してなく、ティー打撃を校舎の狭いスペースでやったり、狭い場所でキャッチボールをしたり、練習試合の遠征先での相手校でノックなどの練習をするだけでした。

 そんな環境で練習してきた選手たちはとにかく粘り強く、秋の大会は常に接戦の試合でした。グラウンドも完成し、この冬はバッティングに力を入れようと思っています。

Q. 選手たちも言っていたように、監督もチームとしての粘り強さを感じているのですね。では冬のトレーニングに取り組む選手にメッセージをお願いします!

 グラウンドが完成し、他の部活との兼ね合いもあるのですがグラウンド全面を使った練習ができるようになりました。ただ、選手たちには環境が良くなったことで、厳しい環境で練習したこと、自分たちの基本を作ってきたのはどこであるのかを忘れてほしくないですね。

 「鬼に金棒」という言葉がありますが、自分たちにとっての金棒は「グラウンド」であり、基本を作り上げたのは、あくまで厳しい環境での練習であること。そこに「グラウンド」が加わっただけであるということを思っていてほしいです。

 選手、監督共に厳しい環境の中でも粘り強く戦ってきた都立昭和高校野球部さん!監督のもと、さらなる成長を遂げる今後に注目です!ありがとうございました!