県立小豆島高等学校(香川)

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 高松港からフェリーで1時間程のところに位置する小豆島にある香川県立小豆島高等学校。温暖な気候と豊かな自然に囲まれ、運動部、文化部ともに部活の数が多く、元気に活動しています。2010年には創立90周年記念式典が行われ、長い歴史を持つ学校として愛されていますが、生徒数の減少に伴い、2017年春には土庄高校と統合し、小豆島中央高等学校として新たな歴史を刻むことが決まっています。

 そんな状況の中、野球部は昨秋の香川県大会で見事優勝し、四国大会へ進出しました。四国大会では惜しくも初戦で敗れてしまったものの、甲子園で校歌を歌うことを目標に、そして「小豆島高校」の有終の美を飾るべく、冬の厳しい練習に取り組む小豆島高校に迫りました!

チーム基本情報を紹介!

■小豆島高等学校の樋本 尚也君(2年・主将)にお話を伺いました!

Q. 部員は何人いますか?

 1年生9人、2年生8人と、マネージャー2人をいれた合計19人です!

Q. 練習のグラウンド環境を教えてください。

 野球部専用のグランドがあります!

[page_break:今年のチームについて]今年のチームについて

トレーニングに励む選手(小豆島高等学校)

Q. 今年のチームのウリ(セールスポイント)を3つ教えてください。

「気魄(きはく)」、「ボトムアップ」、「投手を中心とした守り勝つ野球」の3つです!

Q. 野球の勝敗の大半は投手が占めると言われますよね。では、このオフシーズンでのチームの目標は何ですか?

 変化→進化→開花です。これはチームの冬のテーマでもありますが、この冬に大きく変化をするつもりで取り組んで、誰も想像し得ないスピードで進化を遂げ、今まで積み重ねてきたものをこの春、開花できるようにしていきたいです!

Q. ありがとうございます!では、オフシーズンの練習で、『自分たちのチームならでは』の名物練習や、これは本当にキツイというメニューがあれば教えてください。

「Game fungo」と呼ばれる試合形式のノックです。この練習でノックを打つのは選手自身なんです。どこにどんな打球を打てば練習になるかを考えて、起こったプレーに対してどうしたらもっと良くなるかをみんなで考えながら練習しています。

Q. ノッカーを選手が務めるというのはなかなか他の高校ではない練習ですね。では、春・夏の大会の目標を教えてください。

 甲子園で校歌を歌うことです!

秋の大会を振り返って

ベンチプレスをする選手(小豆島高等学校)

Q. 秋の大会はチームにとって、どんな大会でしたか?

 初戦からずっと接戦でしたが、我慢して守り、少ないチャンスをモノにして勝ち進めたので自信になりました。ですが、四国大会では県大会と違った球場、緊張感の中、いつも通りの自分たちの野球が出来ないという弱さを見つけました。

Q. 香川県大会を制し出場した四国大会ですが、四国大会で見つけた課題や収穫は何でしたか?

 四国大会では行ったことも、見たこともない球場で初めて試合をするという、今まで経験してこなかった体験をし、周りの環境が変わることで自分たちのいつも通りの野球が出来ませんでした。ただ試合も終盤になるとだんだんと落ち着いてきたので、自分たちの野球をやれば、四国大会に出場するような強豪の高校にも通用することがわかりました。

Q. なかなかできない体験をすることで、チームにとってもプラスになったようですね。では、秋の大会を踏まえて、この冬に強化したい点、取り組みたいメニューがあれば教えてください。

 バッティングを強化したいです。この秋はチームとして全然打てなかったので、低めのボールの見逃しと、140キロのストレートを打ち返せるようになりたいです。

Q. バッティングの強化は、得点力アップにつながりますよね。では、この秋活躍した仲間を教えてください。

 長谷川 大矩(2年・投手)、石川 生強(2年・一塁手)、植松 裕貴(2年・捕手)の3人です!

Q. 3人はどんな活躍を見せてくれましたか?

 長谷川は秋の大会の全試合を投げ抜いてくれました。石川は、決勝戦で決勝タイムリーを打ってくれましたし、植松はキャッチャーで、4番としてチャンスに強いプレーを見せてくれました。

Q. では、この春キーマンとなってくれるであろう選手を教えてください。

 長谷川 大矩と植松 裕貴のバッテリーです。2人が投打にわたってチームを引っ張ってくれて、勝利に導いてくれます!

Q. ありがとうございます。それでは最後に、2年生にとっては最後のオフシーズン。1年生にとっては初めてのオフシーズンですが、春や夏に向けて、どんな冬にしたいかなど、意気込みをお願いします。

 まずはウエイトを追い込み、全員が体を一回りも二回りも大きくしたいです。また、柔軟性をもっと高めてスケールアップする冬にしたいです。

 ありがとうございました!

[page_break:指導者が語る!このチームの強み]

 ここからは、阪倉 直貴君、下地 潤哉君、石川 生強君、須藤 巧巳君、植松 裕貴君、長谷川 大矩君、河原 愛都君にお話を伺います。

Q. 高校野球が好きな理由は何ですか?

阪倉 直貴(以下「阪倉」):人気があるところです。下地 潤哉(以下「下地」):小学生の時から夢見ていた甲子園に行きたいと思っていて、特にバッティングが好きです!石川 生強(以下「石川」):感動するところが好きです。須藤 巧巳(以下「須藤」):野球が大好きだから高校野球が好きです。植松 裕貴(以下「植松」:沢山の人に応援されることと、大きな球場で沢山の応援の中でプレーできるところです。長谷川 大矩(以下「長谷川」):野球をしていて楽しいから高校野球が好きです。河原 愛都(以下「河原」):本気でプレーするところです!

Q. 甲子園は人気があり、夢見る子供たちも多いですよね。この冬はどんな冬にしていきたいですか?

阪倉:体を変えて、進化します!下地:ウエイトチーフとして、全員で身長マイナス100キロの体重を目指し、歴代最高の体を作ります。石川:下半身をいじめ、バットを振り込んで、充実した冬にしたいです。須藤:心身ともに大きく成長します。植松:トレーニングをしっかりして、体を変える冬にします。長谷川:開花の冬にします!河原:体を大きくして、自分の苦手なところを克服できる冬にします。

Q. 体作りへの意識がとても高いですね!では、野球をする上でモットーにしている、好きな言葉は何ですか?

阪倉:「努力は報われる」です。下地:「強いものが勝つんじゃない、勝ったものが強い」!石川:「enjoy baseball」須藤:「我武者羅」です。植松:「enjoy baseball」!!長谷川:「一戦必勝」河原:「enjoy baseball」です。

Q. ありがとうございます!それでは最後に、『自分はここまで成長するぞ』という熱い宣言と夏までの目標をお願いします。

阪倉:野球も、野球以外のことも真剣に取り組める人へと成長したいです。そして夏までに通算ホームラン30本以上打ちます。下地:ウエイトチーフとして、この冬は誰よりも追い込んで最高のチームを作っていきます。ホームランを量産できるようになって、背中で語る男になります。

石川:8割バッターになります。夏の大会で香川の頂点に立って、甲子園に行きます。須藤:走攻守すべてにおいてスケールアップし、グランドを駆け回ります。一戦必勝で香川の頂点をとり、甲子園に行きます!

植松:この冬で体重を身長マイナス100にして、通算15本以上ホームランを打ちます。長谷川:球速135キロを目指し、完封するピッチャーになります。河原:シーズンインから引退まで6割を保てるバッターになります。

 熱い宣言、心に残りました。ありがとうございました!

指導者が語る!このチームの強み

■杉吉 勇輝監督に質問!

Q. 今年のチームは、新チームが始まってからどんなテーマをもってチームを作り上げてきましたか?

 今年のチームのテーマは「気魄」、そして全員が主役となれるチーム作りをしています。

Q. 厳しい冬のトレーニングを送る選手たちへ何か一言をお願いします。

 そしてこの冬のテーマは「変化・進化→開花」です。自分たちが決めたテーマのもと、この冬を素晴らしい冬にしよう。ストイックなトレーニングさえも楽しんでやれるタフな集団となり、大きく「変化」し、誰もが想像し得ないスピードで「進化」し、そして春、「開花」しよう。Enjoy baseball!!

 厳しい冬を超え、体を変え、プレーが進化し、チームが開花した小豆島ナインが楽しみです!ありがとうございました!