宜野座vs美里工
完封した宜野座先発の大兼久
「中学では4番手のピッチャーだったのですよ。」とは試合後の宜野座仲間監督の談。日没間近ということと、雨でグラウンドコンディショニングが悪いため、14日の第3試合で予定されていた宜野座対美里工戦は翌日、快晴の下で仕切りなおしとなったが、先発した大兼久が美里工打線を8安打に抑え、見事完封勝利でチームを7年振りのベスト8へと導いた。
宜野座は初回、二死となったが3番伊芸がレフト線へ落とすと好走塁を見せて二塁へ到達。パスボールで三塁へ進んだのち、次打者のセカンドゴロがグラブに収まらないエラーで1点を先取する。なおも二死二塁として6番比嘉星がセンター前へと運び2点を奪取した。宜野座は4回にも2本のヒットで一・三塁とすると7番田仲が初球をキッチリと転がしてスクイズを成功させるなど試合をリード。
各打者が逆方向への意識を見せるバッティングで美里工を圧倒し、3対0の快勝で7年振りのベスト8へと進出した。投げては「全身にバネがある」とのことでピッチャーとして見出した仲間監督の期待に応えた大兼久が、6回まで被安打2と好投を続け、美里工打線の執念から後半にヒットを重ねられるも、さらなる粘投で勝利に貢献した。
追いかける美里工打線は7回一死一・二塁、8回にも二死から連打が飛び出し、9回にも二・三塁と攻め立てたが、残念ながらこの日はあと1本が出ず、宜野座の前に完敗だった。だが2番手としてマウンドへ上がった島袋寿が5イニングを3安打無失点と、最後まで緊張する展開を作り続けたのは良かったし、記録上はエラーとなったが、ライト前へ抜けそうな当たりを追い付いた野手のプレーは、好守に近いものだった。まだまだ一年生。これから先が非常に楽しみなチームだ。
(文=當山 雅通)
