斜めから撮影した歪んだ画像も正面から撮ったように自動補正してくれるマイクロソフトのスキャナアプリ Office Lens
講演やセミナーのプレゼン画面、大学の授業の黒板やホワイトボードなど、スマホのカメラでメモ撮影することはよくある。
今回紹介するiOSアプリ「Office Lens(オフィス レンズ)」を使うと、斜めから撮影した画像でも、正面から撮影したように自動補正してくれる。

スマホのカメラをメモ代わりに使っている人には必携のアプリである。

●斜めから撮影した歪んだ画像も自動的に補正
最近は、メモ代わりにスマホのカメラで撮影する人も増えてきた。筆者の場合は、記者発表会やセミナーに参加したとき、壇上のスクリーンをスマホのカメラで撮影し、原稿執筆の参考にすることがよくある。
学生の皆さんも、教授が黒板に書いた内容をカメラで撮影することはあるだろう(いい悪いは別として)。

その際に問題なのは座席位置だ。スクリーンや黒板の正面なら問題ないが、少しずれると、斜め方向から撮影することになり、必然的に画像は歪む。当然、文字も読みづらくなる。

マイクロソフトのOffice Lensは、こうしたシーンで活躍する便利なiOS用アプリだ。
斜め方向から撮影しても、正面から撮ったのも同じように自動的に補正してくれるのである。

その精度は、次の画面を見れば一目瞭然だろう。


【画面1】書類をデスクに置いて、斜め方向から撮影した。



【画面2】正面から撮影したのと同じように自動的に補正される。


●写真/ドキュメント/ホワイトボードの撮影モードが用意され、Officeとの連携も強力
Office Lensでは、撮影時に「写真」「ドキュメント」「ホワイトボード」の3つの撮影モードを切り替えられる。
対象に合わせて選択すれば、より精度の高い補正の撮影が可能だ。また、既存の画像ファイルを読み込んで認識させることも可能なほか、認識させる範囲を手動で調整する機能も用意されている。

補正した画像は、クラウドストレージのOneNoteに保存できるし、OneNoteやWord、PowerPointに送ることもできる。特にOneNoteには、画像に含まれる文字を認識してテキスト化するOCR機能が用意されているので、OneNoteと組み合わせて活用すると非常に便利だろう。

使い方もシンプルだ。
撮影モードを選んでボタンをタップするだけで撮影・補正してくれるので、スマートフォンをメモ代わりに使っている人には、必携のアプリになるだろう。
なお、Android版も開発されているが、原稿執筆時点ではベータ版で、Google Playにはまだ公開されていない。入手先は、記事末尾のリンクを参照してほしい。


【画面3】認識範囲を手動で調整する機能も用意されている。



【画面4】補正した画像をOneNoteやWord、PowerPointに送ることもできる。特にOCR機能を備えたOneNoteとの相性がよさそうだ。


Office Lens(iOS版)
Office Lens(Android版)


井上健語(フリーランスライター)