BoA、EXO、少女時代、東方神起ら勢揃いの韓流公演、2日で12万人
BoA
韓国の芸能プロダクション、S.M.ENTERTAINMENTの所属アーティストによるアジア最大規模の音楽フェスティバル『SMTOWNライブ』。その東京公演が、今年も10月4日・5日に開催された。昨年までは3年連続で東京ドームで行われたが、今年の会場は味の素スタジアム。これまでより、さらに動員人数を2万人増やし、2日間で計12万人がアジアのトップアーティストが共演したエンターテインメントショーに酔いしれたのだ。
オープニングアクトをプレデビューチーム・SMROOKIESが務めたライブは、J-Minのドラマチックなバラード『Sorry』で本編がスタート。そして、2曲目でいきなりKANGTA J-Minのデュエット『Endless Love』が実現した。SMTOWNライブの特徴のひとつが、このここでしか聴くことのできないスペシャルなコラボレーション。今回もTIFFANY(少女時代)とKEY(SHINee)が『Bang Bang』でセクシーなステージを展開したり、SEOHYUN(少女時代)とAMBER(f(x))が『Problem』でクールなステージを見せたりと前半から様々なコラボを次々と披露してくれたのだ。
EXO
その中でも一番客席を笑顔にさせたのがCHANGMIN(東方神起)、KYUHYUN(SUPER JUNIOR)、MINHO(SHINee)による『いちご』。実はこの曲、昨年のSMTOWNライブでは、CHANGMINとKYUHYUNによるコラボだったのだが、今年はそこにMINHOも参加。「やっと3人の完全体になりましたね」(CHANGMIN)とノリノリの3人は、いちごのかぶりものでユーモラスなステージを展開し、ファンを喜ばせた。
SHINee
さらに後半ではTAEMIN(SHINee)とKAI(EXO)が最高にクールなダンスチューン『Pretty Boy』で6万人の目を釘づけにしたかと思えば、D.O.(EXO)CHANGMIN(東方神起)、TAEMIN(SHINee)、JAEHYUN(SMROOKIES)がピースフルなナンバー『You Needed Me』を美しく歌い上げ、オーディエンスを癒したり、EUNHYUK(SUPER JUNIOR)、KAI、SEHUN、LAY(EXO)、HYOYEON(少女時代)、LUNA(f(x))が、それぞれの個性を生かしたダンスパフォーマンスを見せたりとコラボの形も実に多様。バラエティに富んだ内容でファンを楽しませた。
少女時代
もちろん、ヒット曲が満載されたそれぞれのアーティストのステージも圧巻の出来。少女時代の『PAPARAZZI』や『Gee』、SHINeeの『3 2 1』や『LUCIFER』、日本での正式デビューはまだながら、既に安定した人気を持つf(x)の『Jet』や『Hot Summer』など、お馴染みのナンバーが畳み掛けるように繰り出され、6万人をヒートアップさせ続けた。
9月3日に日本では4年半ぶりとなるオリジナルアルバム『WHO’S BACK?』をリリースしたBoAは、そのアルバムにも収録されている『Shout It Out』や『Only One』を披露。『OnlyOne』ではペアダンスをLAY(5日はSEHUN、共にEXO)と踊り、深みを増した歌唱力とスキルの高いダンスで客席の歓声を浴びていた。
SUPER JUNIOR
また、11月と12月に日本での初単独ライブが決定したEXOが、今の勢いをそのまま表すようなパワフルなパフォーマンスを『Growl』や『Wolf』で見せれば、やはり10月と12月に単独ライブ“SUPER SHOW6”の日本での開催が決定しているSUPER JUNIORも『Sorry,Sorry』『Mr.Simple』『Shake It Up』『Oppa,Oppa』『Rockstar』といったライブでは欠かせないナンバーで6万人をこれ以上ないほどヒートアップさせるという具合。各グループの存在が刺激となり、お互いを切磋琢磨しているのが感じられた。
S.M.ENTERTAINMENTから新たに生まれたグループ・Red Velvetを含む総勢94人が出演したショーのトリを飾ったのは、約3年間のツアーで200万人を動員するという海外アーティストとしては史上最速の記録を達成し、今や日本の音楽界でも不動の地位を築いている東方神起。
前半の登場から『ウィーアー!』『Somebody To Love』という定番のナンバーで6万人を熱くさせた2人は、大ヒット曲『Rising Sun』や『Why?(Keep Your Head Down』『Something』など圧巻のダンスパフォーマンスを要する楽曲で客席を魅了。最後も『Catch Me-if you wanna-』でパワフルに締めくくり、さすがの存在感を感じさせたのだ。
東方神起
約4時間のライブのエンディングは、全てのアーティストが参加し、SMTOWNのテーマ曲『Hope』を笑顔で歌唱。共に口ずさむ6万人の観客からも笑顔がこぼれ、音楽を心から愛し、楽しんでいる様子が伝わってきた。今回は会場がスタジアムということもあり、アリーナを走るトロッコはもちろん、ステージも前後左右4カ所に設置するなど、ファンを楽しませる工夫が随所に見られたSMTOWNライブ。最後に花火が打ち上がった夜空には秋の気配が漂っていたが、会場の熱気は今年の夏以上に熱いものになっていた。 【高橋栄理子】