BABYMETALの欧州ツアー大成功、最終日ロンドンワンマンも熱狂の渦に。

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今年3月に女性アーティスト史上最年少で日本武道館2デイズを成功させ、さらに国内のみならず海外でもYouTubeから人気に火が付いたメタルダンスユニット・BABYMETAL(ベビーメタル)。そんな彼女たちにとって初のヨーロッパツアーが、大成功で幕を閉じた。

日本人史上最年少でビルボードチャートにランクインするなど、欧米各メディアからも大きな注目を集めているBABYMETAL。彼女たちは7月1日のフランス公演を皮切りに、ドイツでのワンマンライブを経て、5日にはイギリス・ネブワースで開催された大型メタルフェスティバル「Sonisphere Festival UK」に出演した。大物メタルアーティストが多数参加する中、異例の大抜擢となった約6万人規模のメインステージでも堂々のパフォーマンスを見せ大反響。そして、EUツアー最終日となった7日には、ロンドン・The Forumでのワンマンライブを行い、欧州ツアーを締めくくった。

このロンドン公演はスケジュール発表後すぐにチケット1,000枚がソールドアウト、動員数2倍以上となる2,500人規模の会場へアップ・グレードするも、再び即ソールドアウトとなり現地でもプレミアチケットになった。

ロンドン公演は、まさに激賞に値する素晴しいパフォーマンスを見せつけた。この日は2,500人クラスの会場で、1階はスタンディング、2階は座席があり、扇形の会場はライヴハウスというより、ミュージカル観戦が似合いそうな品格のある会場だ。

そこにSLAYER、OVER KILLなどメタルTシャツを着た猛者からコスプレで着飾ったファンまで幅広い年齢層の人たちが集まり、会場はパンパンに。会場のBGMでMETALLICAの「Master Of Puppets」、SLAYERの「Angel Of Death」、PANTERAの「Mouth For War」が流れるたびに観客が大声で歌い出し、開演まで待ちきれない!という熱気が立ちこめる。

そして、20時6分、暗転した瞬間にものすごい怒号と拍手が湧き起こり、「ALL HEAVY METAL READ TO EUROPE」とスクリーンに字幕が流れ、観客も俄然ヒートアップ。白幕にBABYMETALの影が映ると、興奮は早くもクライマックスに達し、1曲目は「BABYMETAL DEATH」で火蓋を切った。

ステージ前方から4本のスモークが噴出し、SU-METAL、YUIMETAL、MOAMETALの3人と神バンドが姿を見せ、初っ端から大歓声がステージに浴びせられる。「いいね!」でSU-METALが「SAY HOー!」とコール&レスポンスを図り、「ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト」でマイクをフロアに向けると、大合唱が起きる。ここはほんとに海外なのか? と疑いたくなる好リアクションだ。

「悪夢の輪舞曲」を挟み、「おねだり大作戦」でYUIMETALとMOAMETALが頭上でタオルを回して煽り、観客も激しくジャンプして乗っていた。「Catch me if you can」ではハンドクラップにサークルモッシュが頻発し、右肩上がりに盛り上がりは過熱する。黒いマントを羽織ったSU-METALが情感を込めて歌い上げた「紅月-アカツキ-」も大ウケで、熱狂的に受け入れられていた。

後半戦に入ると、もはやBABYMETALの独壇場と化す。YUIMETALとMOAMETALがキュートな歌声と振り付けで魅了する「4の歌」を皮切りに、「メギツネ」「ド・キ・ド・キ☆モーニング」、本編ラストの「ギミチョコ!!」と歌詞を口ずさむ人たちがどんどん増え、割れんばかりの合唱が響き渡り、ロンドンを完全にホームにしていた。

ふと周りを見ると、70代前後の白髪のお爺ちゃんまで満面の笑顔で乗っているではないか。これには驚きを禁じ得なかった。それから「We Want More!」「We Want More!」とアンコールを求める声が地鳴りのように轟き、「ヘドバンギャー!!」では凄まじいウォールオブデスが作り上げ、最終曲「イジメ、ダメ、ゼッタイ」ではずっと座って観ていた2階席の観客がほぼ全員立ち上がって大フィーバー。最後は赤いテープと銀の紙吹雪が会場に放たれ、涙腺が緩むほど感動的な終幕だった。