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中畑キヨシは暴力監督か、否か!

16日に行なわれたDeNA対広島戦。6回二死一・二塁での場面。広島の打者・石原の打球はセンター前へ抜けようかという当たり。しかし、これをDeNAのセカンド・内村(※梶谷ではない)は好捕。二塁から生還を目指していた走者・梵を刺すべく、本塁へ返球したのです。そのタイミングは完全にアウト。タッチに行くキャッチャー・鶴岡と、タッチをかいくぐる梵。微妙な判定ながら、球審・白井はセーフを宣告したのです。

2-2の同点。これから終盤戦。この1点は勝負を大きく左右するものでした。鶴岡はアウトの確信を持って掲げた両腕を一転、不可解な判定への抗議を込めて大きく広げます。投手ソトはうずくまったまま両手を広げ、一体何が起きたのかと混乱を見せます。そして、選手たちの憤りを代弁すべく、ベンチから飛び出してきたのです。あの男、キヨシが!

しかし、キヨシは文字通り目にとまることはありませんでした。キヨシは画面に映る前に暴力行為で退場を宣告されたのです。「中畑監督出てきたー!」「退場ー!」というアナウンサーの絶叫。中継の字幕が広島の得点を示す「3」の数字をクルクルと回している間に、キヨシは試合から取り除かれていたのです。目にも止まらぬ速さで。「暴力行為」という処分理由をスタジアムにこだまさせながら。

一体その瞬間、何が起きていたのでしょう。キヨシは果たして本当に暴力行為に及んでいたのでしょうか。そしてもし暴力行為に及んでいるとして、それはどれほど悪質な行為だったのでしょうか。残されたVTRなどからキヨシの行動を分析し、キヨシが暴力監督に値するものか検証していきたいと思います。

そのとき、キヨシが動いた。

本日は、暴力監督と揶揄されながら静かに歴史の表舞台を去ったキヨシについて、16日の「DeNA対広島戦」からチェックしていきましょう。


◆キヨシは24メートルを7秒で駆け抜け、ご飯一口ぶんの暴力を加えた!


まずは問題の瞬間のVTRを見ていきましょう。実際の暴力シーンは映っていません。球審・白井のセーフのジェスチャーのあと、映像はソトの横顔をアップで記録しています。そして次に場面が切り替わるとすでにキヨシは退場を宣告されていました。その間、わずか9秒。歴史の大きな闇がこの9秒間に横たわっています。

↓球場に両方のファンの罵声が響く、キヨシ怒りの退場!



数々の退場劇を演出し、「感情的になる審判員」として知られる白井氏も、これほどの速さで退場を宣告したことはないはず!

空白の9秒に何が起きたのか!





同じ場面を映した別の映像があります。こちらはNHK-BS1での中継映像。現場で実況をするアナウンサーの声が、空白の9秒を紐解くヒントを与えてくれます。アナはソトの横顔がアップになり、ソトが立ち上がったところで「中畑監督出てきたー」「っと」「退場ーーー!」と叫んでいます。「退場ーーー!」は映像でも球審白井のジェスチャーとシンクロしており、ズレはありません。セーフのジェスチャーから7秒でアナはキヨシの接近に気づき、8秒で「っと」という驚きを発し、9秒で退場処分となっています。8秒の「っと」が何かを示すタイミングなのでしょうか。

↓目撃者が語る、キヨシ怒りの退場!


ホップ:「中畑監督出てきたー」
ステップ:「っと」
ジャンプ:「退場ーーー!」

もはや退場というか、通過という感じの速さ!

モグラ叩きでもこんなに早く出たり入ったりしない!


ここでさらに別角度から同じ場面を映した映像を見ていきましょう。こちらでは問題の場面を記録することに成功しています。そこにはキヨシの行為がつぶさに収められていました。キヨシは画面外から飛んでくると、キャッチャー鶴岡と主審の間に割って入りますが、その勢いで球審と接触。突き飛ばすような形となっています。どうやらコレが暴力行為にあたるもののようです。

↓別角度のカメラが真実を映す、キヨシ怒りの退場!


むしろ、退場宣告後の二度目の体当たりのほうが暴力行為のようだが…。

まぁそれはどうでもいいか…。





この角度からの映像と先ほどの実況をリンクさせましょう。映像ではソトが完全に立ち上がったのと丁度同じタイミングで、キヨシの右手が球審白井に接触しています。急いで飛んで来たので止まれなかったのでしょう。ということは、実際にはキヨシは「中畑監督出てきたー」の実況中に行為に及んでいるのです。これはセーフのジェスチャーが出てから7秒後のことでした。

次に一枚の写真を紹介します。こちらはグーグルアースで掲載されている、マツダスタジアムの航空写真。グラウンドに線を引きましたが、これが三塁側ベンチのいつもの位置…ホームベース寄りの端っこからホームベースまで走った場合の目安です。キヨシは、内野フィールドの土部分の端からホームベースまでを7秒で移動してきたことになります。

↓ベンチ隅からホームベースそして家へまっしぐら、キヨシ怒りの退場!













ただ、ちょっとコレだとわかりにくいな…。

マツダのサイズ感がよくわからん…。


ということで、ご都合主義ですが別球場でちょうどいい写真があったので、そちらを参考にします。下に紹介するの横浜スタジアムの写真ですが、ちょうどいい具合にアメフトのラインが引いてあります。土の端からホームベース…ということは、キヨシは三塁側ベンチ前の白い点線のあたりをスタート地点とし、エンドラインに沿うようにして真っ直ぐゴールポストに向かったとみなせるでしょう。まさか蛇行しながらいきゃしないでしょうから。これで、おおよその移動距離、スピード、破壊力などがわかるはずです。

↓これで移動距離と時間がほぼ見えてきた、キヨシ怒りの退場!












アメフトのフィールドの幅は53と3分の1ヤード(48.8メートル)!ちょうど半分走ったとすると24.4メートル!

点線からサイドラインへは、約5ヤード(4.57メートル)!

ということは、24.4+4.57=約29メートルの距離をキヨシはすっ飛んできたことになる!7秒間で!


7秒間で29メートルということは、このときのキヨシの移動速度は秒速4.14メートル(時速14.9キロメートル)。これは球審白井がセーフと言った瞬間にベンチを飛び出したと仮定しての計算。「なにーーー!!」などと叫んで一拍置いていた場合は、さらに速く移動する必要がありますので、「最低でも」という値です。

この速度で体重90キロのキヨシがすっ飛んできた場合、キヨシの持つ運動エネルギーは「0.5×90キログラム×4.14メートル毎秒の2乗」で772ジュールとなります。激突後、キヨシはその場に静止し、球審白井は秒速約1メートルで後退しています。球審白井の体重を80キロと仮定すると、激突後に白井が持つ運動エネルギーは「0.5×80キログラム×1メートル毎秒の2乗」で40ジュール。

ここで失われたエネルギーは球審白井に塑性変形を起こすことに使われていると推定されますので、732ジュール相当の暴力行為があったと推認できるでしょう。しかし、この値はカロリーに換算すると約175カロリー。ご飯で言うと一口分にも満たないエネルギーです。そう考えると、まったく問題のない程度の衝撃であり、おそらく球審白井は塑性変形は起こしていないと考えられます(※もし球審白井に変形・破損が起きている場合、それは接触によるものではなく、元からポンコツだったと考えるべき)。

このような検証から、ルール上「暴力行為」という名前になるだけで、キヨシの体当たりは極めてソフトな接触にすぎないことがわかりました。キヨシは暴力監督ではありません。単に走ってくるのが早くて、勢い余っただけの暴走監督です。暴走流れ星キヨシ。何となく、うみほたるみたいな存在である。そう言えるのではないでしょうか。

↓選手は監督の男を感じた、キヨシ怒りの退場!
鶴岡(六回のクロスプレーに)「監督が来てくれていなかったら僕が退場になっていた」

ソト(六回の判定に)「セーフでびっくりした。中畑監督が出てきてくれてうれしかった」

http://www.sanspo.com/baseball/news/20130416/den13041622280003-n1.html

キヨシは暴力など振るわない!選手もそれを知っている!

暴力を振るうのはデニーコーチの仕事だ!

デニーはマウンドで選手をどついたり、「キャンプで死んでもらう」発言など、ほんまもんの香りが漂うぞ!





キヨシは暴力監督ではありません!暴走監督と呼んでやってください!