元シエナDFエマヌエレ・ペーゾリが15日、ハンガーストライキを終了した。違法賭博・八百長事件の裁判で3年間の停止処分を科されている同選手は、17日にイタリアサッカー連盟(FIGC)のジャンカルロ・アベーテ会長と会談する。

同氏は選手がハンストを続けるのを避けようと介入したロデッラ弁護士や、FIGCのデメトリオ・アルベルティーニ副会長が電話したおかげだ。ペーゾリは「(アルベルティーニ副会長の電話は)状況を考え直す助けとなり、要求を取り下げる後押しとなった」と明かしている。

ペーゾリが求めていたのは、彼を告発したフィリッポ・カロッビオやカルロ・ジェルヴァゾーニとの面会だ。だが、FIGCが人間的な面で注意を示したことで、彼には十分だったようだ。ペーゾリは15日、FIGCオフィスと自身をつないでいた鎖を外し、家へ帰った。なお、アベーテ会長は来週、14日までペーゾリ同様に抗議を続けていたマウリツィオ・ナッシとも会談する予定だ。

帰宅途中のペーゾリは、電話での取材に対して、次のように話している。

「ハンストをやめたのは、アルベルティーニの言葉が響いたからというのもあるし、アベーテ会長が関心を示してくれたからというのもある。会長とは金曜に会うよ。それから、医者からの助言があったからというのもあるね。朝から僕に何かを食べさせようとしていたんだ。僕は弱い。少し疲れているね。血圧も万全ではないし、数キロ落ちた。取り戻すのは問題ないだろう。健康も危険にさらされているわけじゃない。それよりも、気持ちを傷つけられた方が痛いよ」

ペーゾリはアベーテ会長が連帯を示したことを称えている。

「連盟検察や裁判所からは、誰からも連絡なかった。イタリアサッカー選手協会(AIC)にも落胆している。僕の抗議に対して具体的なサポートを期待していたけど、声明を発表するだけだった。アベーテ会長との会談は連帯をよく示している。でも、会長がスポーツ裁判での決定に影響を与えるとは思っていない。話をするだけだろう。でも、連盟検察に問題意識を持たせるのに有益となるかもしれない」

「僕はジェルヴァゾーニとカロッビオに反論したい。でも、時間の問題があって、彼らがそれを望むとは思わないね。弁護士がどうしていくべきか、考えてくれるだろう。僕は、彼ら2人が法廷に来て、ペーゾリの目を見ることを望んでいる。彼らは世界におけるイタリアサッカーのイメージをぶち壊した。多くの選手とその家族のイメージもね」

「僕はただ、スポーツ裁判において、最大限の冷静をもって物事が検討されることを願うばかりだ。正しい弁護というのは、全市民の権利なんだよ。言葉もないね。僕は潔白だ。不運にも、一つの電話を受け取っただけなんだよ。それで今、僕の人生は壊されている。どうなるかは分からないけど、今はただ子供が待つ家に戻りたい」