“麻也事例”も明文化へ…IFABがルール改訂を承認、ハンド基準に大きな変更
![アジア杯準々決勝ベトナム戦、ハンドリングでゴールが取り消されたDF吉田麻也](https://image.news.livedoor.com/newsimage/stf/d/9/d984b_1419_bac6f08acfcd7eb058d50585456e31e0-m.jpeg)
IFABの年次総会は毎年3月に開催。国際サッカー連盟(FIFA)、イングランドサッカー協会、スコットランドサッカー協会、ウェールズサッカー協会、北アイルランドサッカー協会の代表者がそれぞれ出席し、競技規則の改訂を決議している。昨年の第132回ではビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の採用が認められ、大きな話題となった。
その中でもIFABは具体的な描写を例示しており、それは「たとえ偶然によるものであっても、手や腕に当たったボールがそのままゴールに入った際の得点や、あるいは手や腕に当たって保持・コントロールされた後のボールが得点につながったり、決定機につながったりした場合は認められない(つまり、反則にあたる)」というものだ。
日本のファンにとって分かりやすいのは、今年1月のアジア杯準々決勝ベトナム戦で日本代表DF吉田麻也の手に当たったボールがゴールインした場面だろう。アジア杯史上初めてVARの介入でゴールが取り消され、一部で物議をかもしたが、この改訂によって競技規則に明文化され、あらためて反則であるという基準が明確になった。
その他、詳しい文言は発表されていないが、以下の6項目についても改訂が行われるという。
・交代で退く選手は最も近い境界線からフィールドを離れなければならない。
・チーム関係者の不正行為にもイエローカード、レッドカードが提示される。
・ゴールキック、またはPA内での守備側FKでは、PA外にボールを出す必要はない。
・守備側が作るFKの壁を攻撃側が妨害した時の基準。
・主審にボールが当たった時はドロップボールで再開する。
・PKの際、GKはゴールラインに片足だけを置いておけばよい。
新たな競技規則は今年6月1日に施行予定。しかし、各国リーグでは猶予期間が設けられており、Jリーグでは1か月以上にわたって遅れるのが通例だ。今後、日本サッカー協会(JFA)から適用開始日が発表される見込みだが、たとえば昨季のJ1リーグではロシアW杯明けの7月18日から、一昨季は2017年7月29日から新ルールがスタートしている。