97歳のフィリップ殿下、運転免許を返納 自動車事故受け

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イギリス王室バッキンガム宮殿は10日、エリザベス女王の夫、エディンバラ公フィリップ殿下(97)が自動車運転免許を自主返納したと発表した。

フィリップ殿下は1月17日、女王の別邸があるイングランド・ノーフォーク州サンドリンガムでランドローバーを運転中に起亜自動車の乗用車と衝突した。

事件後、フィリップ殿下はこの事故について謝罪。またノーフォーク警察は、事件から2日後に殿下がシートベルトを着用せずに運転しているのが目撃されたことを受け、殿下に「適切な進言」を行ったと述べた。

バッキンガム宮殿は声明で、フィリップ殿下は9日に「注意深い考慮の結果、エディンバラ公は運転免許を自主的に返納した」と述べた。

ノーフォーク警察も、殿下が運転免許証を警官に手渡したことを認め、現在は運転免許庁(DVLA)に返還されているだろうと語った。

衝突事故の捜査内容についてはすでに検察庁に送られている。検察庁は、最新の進展を考慮に入れるとしている。

BBCのジョニー・ダイモンド王室担当編集委員は、バッキンガム宮殿は今回の免許返納は全てフィリップ殿下の判断によるものと話していると指摘した。

「フィリップ殿下は、1月の事故が自分の責任だったと認めていると伝えられている」

「事故の2日後に再び運転した殿下の決定には多くの批判が集まった。そして今、殿下は自立の一部を諦め、これからは運転手を使うことになる」

フィリップ殿下は、1月の事故で負傷したエマ・フェアウェザーさん(46)に手紙を書いたという。

殿下自身はけがを免れたが、起亜車に乗っていたフェアウェザーさんは手首の骨を折った。

事故当時、起亜車にはフェアウェザーさんのほか、生後9カ月の男の赤ちゃんと、その母親が乗っていた。運転していたのは赤ちゃんの母親だった。

日曜紙サンデー・ミラーが再現したフェアウェザーさんへの手紙によると、女王の別邸サンドリンガム・ハウスのレターヘッドが付いた21日付手紙で、フィリップ殿下は事件が「非常に痛ましい経験」だったと認めた。

「事件における私の責任について、非常に申し訳なく思っていることを知ってもらいたい」

「道路には太陽が低く照っていました。いつもの状態なら、車の往来を見るのに何の支障もなかったのですが(中略)車が来るのを見ていなかったのだと思います。そしてその結果起きた事故について、非常に後悔しています」

フェアウェザーさんは当初、フィリップ殿下が事故後に連絡してこなかったことを批判していた。

サンデー・ミラーの取材ではフェアウェザーさんは「殿下が手紙の最後に、公式な肩書きではなく『フィリップ』と署名していたのがとても素敵だと思った。その個人的な気質に良い意味で驚いた」と語った。

フィリップ殿下は94歳だった2016年、バラク・オバマ前米大統領夫妻がウィンザー城を訪問した際、夫妻とエリザベス女王を乗せてランドローバーを運転したことで注目された。

フィリップ殿下は2017年8月に公務からの引退を発表した。バッキンガム宮殿によると、フィリップ殿下は1952年以降、2万2219回の単独公務をこなした。

公務引退後は、王室の家族行事や教会の礼拝などに参加している姿が見られたが、昨年サンドリンガムで行われたクリスマスの礼拝には参列していなかった。

(英語記事 Prince Philip, 97, gives up driving licence)