良く打たれた試合だった。3月29日のシリア戦である。ロシアW杯2次予選の日本は、格上ゆえの現実に悩まされてきた。自陣に閉じこもったままほとんど出てこない相手を、どうやって崩すのかに苦慮した。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督が提示するタテに速いサッカーは、世界のトップクラスに対応するための手段である。あらかじめスペースを埋められている攻防では、タテへの速さも、味方選手を追い越す動きも、思うよう