マンUオーナー価値下落のクラブ売却検討もC・ロナウド獲得が先か

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 マンチェスター・Uを所有するグレイザー家が、同クラブの売却を検討していることが明らかになった。3日付の経済紙『ビジネス・デイ』が報じている。

 同紙によると、マンチェスター・Uのオーナーであるジョエル・グレイザー、アヴラム・グレイザー両氏はクラブ売却を検討しているものの、それには条件があるとしている。それはクラブ売却前に、レアル・マドリード所属のポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドをチームに復帰させることである。

 現在のC・ロナウドの週給は50万ポンド(約8800万円)と言われているが、そんな高額な賃金を払ってまで同選手の獲得を目指すのには理由があった。アレックス・ファーガソン元監督が退任して以来、マンチェスター・Uの成績は低迷しており、クラブの持つ市場価値は急落している。

 アメリカの経済誌『フォーブス』が発表するサッカークラブ資産価値ランキングでは、2004年から9年連続首位を守っていたが、2013年レアル・マドリードに首位を奪われると、2014年発表のデータでは3位に転落していた。

 そこで、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシと並んで世界最高のプレーヤーと称されるC・ロナウドを獲得し、市場価値を高めてから希望する30億ポンド(約5200億円)でのクラブ売却を目論んでいるとされる。

 レアル・マドリードはC・ロナウドを獲得した際に、移籍金として約8000万ポンド(約125億円)をつぎ込んだとされているが、これを回収するためにも同選手をマンチェスター・Uへ売却する可能性は十分に考えられる。

 マンチェスター・UのサポーターにとってもC・ロナウドは、“栄光の7番”を背負ったクラブのアイドル的存在であり、低迷するチームを再びトップレベルへ引き戻すためにも復帰が熱望されている。

 しかし、レアル・マドリードを率いるカルロ・アンチェロッティ監督はC・ロナウドの移籍に関して「(同選手が)チームを去るという報道は信じていない。そして、意味のない話だと思っている。彼はレアル・マドリードでのプレーが好きだし、モチベーションもある」と、移籍の噂は信憑性のないものだと否定していた。

 果たしてC・ロナウドのマンチェスター・U復帰が実現し、グレイザー家がクラブを売却するのか、注目が集まる。