2020年の東京でのオリンピック開催が決定した。マドリード、イスタンブールとの争いは横並びと言われている中で、僕は割と悲観的だった。日本は他の2都市に比べて安全性と経済的な豊かさを強みとしていたわけだが、放射能の問題で安全性が疑問視された。さらにロビー活動でも弱いとなれば、招致は難しいだろうと。ところが結果は勝利。これはすごく嬉しいことだね。今後7年間、東京だけでなく日本全体で様々動きが出てくるだろう。国全体が元気になればいいね。

さて、サッカーの話題に戻って、6日に行われた日本対グアテマラは3─0で日本が勝利した。はっきり言って、グアテマラは弱かった。コンフェデ杯、ウルグアイ戦と続く(間に東アジアカップは入るが)中で、大量失点を喫し、世界との差を痛感させられていた日本は、その攻守の課題を検証、改善すべき時を迎えているが、その相手としては物足りなかったね。

もちろん、こういうマッチメイクになってしまうのにはしょうがない事情もある。W杯予選が続いている中では、望むような相手を呼び寄せるのはかなりハードルが高い。とはいえ、スポンサー名を冠した親善試合で、しっかり興行を行わなければならない。強化ではなく興行が先に立つ、これぞキリンチャレンジカップという空気が、この試合でも充満していたね。
 
興行という意味では、後半から出てきた本田と柿谷が登場し、本田が期待通りゴールを決めたというのは良かったんじゃないかな。ただ、こういう試合をいくら繰り返しても、コンフェデ杯やウルグアイ戦のように、いざ世界のトップレベルと顔を合わせると、それまで見えてなかった問題が噴出してくる。

試合後のテレビインタビューでは、インタビュアーがしきりに「無失点、無失点」と騒いでいたけど、これには本田も答えに窮していたね。このマスコミのレベルが、そのまま日本サッカーのレベルと言ってもいい。この試合で一喜一憂しているようでは、守備の課題なんて永遠に改善されないよ。僕はひどい試合だったと思う。読者の皆さんはどう思う? 
 
もう一つ気になるのは香川の状態だね。マンチェスター・ユナイテッドでベンチ外に置かれるのも納得のパフォーマンスだった。個人の動きだけでなく、相変わらずチームの戦術ともマッチしていなかった。もしかしたらこれが彼の真の実力かもしれない。あるいは過度な期待とプレッシャーが、彼のプレーの妨げになっているのかもしれない。過剰なスター報道が、この選手を潰してしまうんじゃないかと心配しているよ。