オリンピックの閉会式というのは、「おまけ」である。前半日程の選手はあらかた帰国しているから選手の数は少ないし、緊張感はない。

だから、主催者側も「何をやっても良い」気楽さがある。要するに「お祭り」だ。

ロンドン五輪閉幕式のテーマは「シンフォニー」。音楽、アート、ファッションの発信基地としてのロンドンをアピールするイベントになった。

ケイト・モスなどトップモデルと、ファットボーイスリム、ビディ・アイなどイギリスを代表するミュージシャン(アーティスト?)が登場して豪華なショーを繰り広げる。

「モンティ・パイソン」で笑わせてくれたエリック・アイドルがステージに。69歳だが面影はある。もう大御所なのだろう。

スパイスガールズはこの日のために再結成。開会式で聖火の出前持ちをしたベッカムより嫁さんのビクトリアの方が目立っている。久しぶりのステージだそうだが、くたびれ感はない。

NHKは開会式のように、これを克明に伝えるのではなく、五輪で活躍した選手を振り返ったりしている。開会式の武田真二アナは、ニュースを読まなければならないので帰ったようだ。竹林宏アナと鈴木奈穂子アナ。こちらもゆるい感じだ。

会場は大盛り上がり。日本選手団の旗手の吉田沙保里などの姿も見える。

表彰式の時から思っていたのだが、日本チームのジャージはなぜあんなにダサいのだろう。ブルーに白のライン。後ろにでかでかと「JAPAN」。どこかの学校の購買部で売っているような格好だ。

このおしゃれな閉会式の会場でも、日本選手たちは、青いジャージにポシェットのようなバッグを襷がけし、修学旅行の中学生のように舞台を見上げている。とてもヒーローには見えない。カッコ悪い。

ここまで戦いを繰り広げてきた選手たちに、ご褒美の意味でも、もっとクールな格好をさせてやることはできないのだろうか。

昔と違って、体育会系だからと言っておしゃれと無縁な選手ばかりではない。飾れば映える選手もたくさんいるのだ。日本の体育会系のマネージメントの古臭さをしみじみと感じる閉会式でもあった。