グラフィックだけに注力した凡百のアプリは刮目せよ！「リズムシ」シリーズをレビューし損ねて、どうもスミマセン。

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エキレビ恒例（といっても2回目だけど）の年末何でもベスト10。昨年は「今年一番使ったiPhoneアプリ10」というテーマで書かせていただきましたが、今年は「いろいろあってレビューしそこねたアプリ10」でお送りさせていただきます。ほら、世の中には旬というものがありまして、なかなかタイミングを逃すと、それっきりになったりするんですよ。あと、2010年以前にリリースされたアプリも入っていますが、そこもそれ、見落としていたということで！

さて、栄えある第1位は「リズムシ」シリーズに決定！　成瀬つばささんが作った音楽アプリのシリーズで、現在8本配信されています。なんといっても鉛筆書きの線をスキャナで取り込んだようなグラフィックの緩さと、腰の入った音楽シンセサイザーの組み合わせが絶妙。中でもお気に入りは、アイコンを叩くだけでラップ演奏ができて、2つのターンテーブルでDJプレイもできる「ラップムシ」です。このシリーズ、なんと2011年度の文化庁メディア芸術祭エンターテイメント部門で新人賞を受賞しちゃいました。もっとスペースを割いてがっつりレビューしたかったんですが、ホントにもーしわけありませんっ！　

第2位はGoogleの公式アプリから「Gmail」です。iPhoneのメールアプリはアップル純正のモノが軽くて使いやすいんですが、検索機能が甘いんですよね。駅のホームで、あのメールはどこだっけ、と履歴を辿っていくだけで電車が来ちゃったりする。それがGmailならデスクトップと同じ感覚でサクッと検索できて、ブラウザ版よりもラベル機能などが使いやすい。ちょっと操作が重たい感じもしますが、許容範囲ということで。Gmailユーザーなら、ぜひ体験してほしいですね。

第3位は「即プレゼン」。iPhoneでPowerPointのファイルを表示して、プレゼンできるようにするアプリです。iPhoneとプロジェクターの接続はコンポジットAVケーブルなどでOK。画面の上半分でプレゼン資料、下半分にメモを表示させられるので、手元を見ながらすいすいプレゼンできちゃいます。なによりノートPCを持ち歩かなくてすむのが良いんですよ。ファイル形式はPPTとPDFで、PPTX形式にも対応予定。ちょっとした会議や小規模の発表なら、これひとつで事足りちゃいます。

第4位は「えいご上手　Off Beat」。これまで何本か英語学習用のアプリを紹介してきましたが、本アプリは日常会話の自然なしゃべり口調の再現に特化している点が優れモノ。外国人って複数の単語を、たらたらーっと繋がって話すじゃないですか。だから、そんなに難しい構文を喋ってるわけじゃないのに、混乱しちゃって聞き取れない。本アプリなら二人の会話を聞いて、内容を後からテキストで確認できるので、ヒアリングのトレーニングに最適です。というわけで全俺が待ち望んだアプリでした。GJです！

第5位は「名刺がない!!」に決定。なんで名刺って、必要な時に限って切らしていたり、持ってなかったりするんでしょうか？　そんなときに役立つのが本アプリです。事前にiPhoneで名刺を撮影しておき、いざ名刺が必要な時に全画面表示にして先方に提示。その場で（後でもいいですが）先方のメールアドレス宛に、名刺の写真データを送信できるんです。取り込んだ名刺の写真データをトリミングしたり、明るさやコントラストを調節するのも自由自在。ジョークアプリのようでいて、なかなか使える奴なんです。


第6位はSkypeと同じようにIP電話がかけられる「050 plus」でしょうか？　アプリ自体は無料で、基本使用料は月額315円から。あとは通常の電話と同じように、通話分だけ従量課金されるシステムで、通常の電話より割安なんですよ。050から始まる固有の電話番号がもらえるので、固定電話や携帯電話にかけたり、先方からかけてもらうのも簡単です。「050 plus」ユーザー同士なら無料で、通話品質もWI-FI、3G回線ともに実用領域。音声通話が多い人なら、315円分なんてすぐに取り返せちゃうんじゃないかな？

第7位「縦型カレンダー」と第8位「todo」はセットで使いたいアプリです。スマートフォン向けのカレンダーアプリといえばiPhone純正のUIが多いんですが、「縦型カレンダー」は日本人が慣れ親しんだ縦長スタイル。「目に優しい?っ」って感じです。「todo」はタスク管理アプリで、GoogleやiCalといった純正カレンダーアプリ内蔵のものと違って、タスクリストをツリー形式で管理できるところがミソ。チェックリストも作れちゃいます。Dropbox経由でデータを同期できるので、複数デバイスでの活用にもオススメです。

第9位の「音声認識メールクラウド」は、内容もさることながら、今後の発展に大きく期待できるアプリ。独自の音声認識技術「AmiVoice」で、喋った内容を高い精度でテキストに変換してくれます。テキストはそのままメールやSMSに貼り付けたり、Twitter、Evernote、mixiボイスに投稿可能。冷静に考えたら、iPhoneに対してぶつぶつ言いながらメールを書くシーンがどれだけあるか不明ですが、将来的に声で家電を操作する用途などには最適です。これ、サクッと買収されたりするんじゃないかなあ。

そして第10は、エキレビをはじめエキサイトニュースのコンテンツ閲覧に最適の「Excite Nesw」を推させてください。「お手盛り」で言っているわけではなくて、サクサクとした操作感で、なかなか良くできているんですよ。「エンタメ」から「レビュー」まで全10種類の最新ニュースを表示したり、写真を一覧表示したり、お気に入りの記事をクリップしたりも可能。 ただ一つ難を言えば、画面下に表示される広告。広告なしの有料版でも即ポチなんですが、いかがでしょうか？＞中の人

というわけで2011年はなかなかコンスタントにレビューができませんでしたが、来年こそは定期的にオススメのアプリをプッシュしていく所存です。また2012年はiPadなどのタブレットや、Androidにも守備範囲を広げていきたいと思っていますので、今後ともよろしくお願いします。
（小野憲史）