脊山麻理子のスポーツのある風景』(11月17日配信)で紹介したボクサーの伊藤沙月。大学構内のベンチで愛くるしい笑顔を浮かべる彼女からは、リング上で殴り合っている姿はとても想像できない。しかし、いざボクシング道場に足を踏み入れると、彼女の表情は一変。鋭い視線でサンドバッグを打ち込み、男子選手とのスパーリングではシャープな動きでキレのあるパンチを連発していた。

ボクシングをやることに
母親は賛成してくれた

脊山 こんなに可愛らしい方が、なぜボクシングを始めたのでしょうか?

伊藤 中学校まではバスケットボールをやっていたんですが、高校に入学してボクシング部の監督に勧誘されたんです。

脊山 学校の中を普通に歩いていてですか?

伊藤 はい。たぶん、部員が少なかったからみんなに声をかけていたと思います。

脊山 それで、よく入部されましたね。抵抗はなかったのですか?

伊藤 最初はちょっと「かっこいいなぁ」と思ったんです。

脊山 ボクシングをやることについて、ご家族から反対されるようなことはありませんでしたか?

伊藤 母は賛成してくれました。「やってみれば」と。だから、自分のほうが逆に驚きました。「えっ? 賛成なの?」と。母親なら一応「女の子なんだからやめなさい」とか言うと思っていたんですよ。そうしたら、あっさり賛成して「がんばりなさい」ですから(笑)。

脊山 でも、それはそれでうれしかったのではないですか?

伊藤 そうですね。応援してもらえるんだな、と思いました。

脊山 初めて練習に参加したときのことは覚えていますか?

伊藤 覚えています。やっぱり怖かったです。女の人とスパーリングのような感じでやったんですけど、そのときはもう、相手の人のプレッシャーに負けていましたから。パンチを打つぞ、というプレッシャーに。

脊山 普通の女の子なら、そこですぐにやめてしまいそうですが、よくそのまま続けられましたね。

伊藤 うまくできない自分が悔しくて……。それで、余計に「やろう!」と思いました。

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