「扇風機おばさん」が違法整形した新たな動機

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違法な整形手術を繰り返し、顔面が酷く変形してしまったハン・ヘギョンさん(48)。2倍近くにまで膨れ上がった顔のせいで「扇風機おばさん」と呼ばれ、韓国の整形ブームに警鐘を鳴らした女性だ。ハン・ミオクという名で日本のテレビにも何度か紹介されたことがあるので、知っている方も多いのではないだろうか。

彼女の顔面がここまで酷く崩れてしまったのは、自分で顔面に油を注入するなど、違法な整形手術を繰り返したせい。「美しくなりたい一心で…」「当時は精神的に正常な状態ではなかった」などのエピソードが報じられ、多くの同情を集めていた。

しかし、最近ある大学院生が、ヘギョンが違法整形を繰り返した理由は別にあると論文で発表し、ちょっとした注目を集めている。論文を発表したのは、韓国の名門、梨花女子大学の大学院に通うジョン・ボギョンさん(27)。20回以上ヘギョンさんにインタビューを行い、「体−自我 テクノロジーとしての美容整形に対する解剖学的談論研究」という論文を発表。この中で、ヘギョンさんが違法整形を繰り返した本当の理由を明らかにした。

ボギョンさんの論文によると、ヘギョンさんは1980年代に高校を卒業し、歌手活動を開始。しかし、内向的な性格のため、他の歌手とのライバル争いや、日本への進出計画がだんだんとストレスになっていった。ヘギョンさんはこれに打ち勝つため、違法な整形手術を繰り返すようになっていったという。

副作用が出ても違法整形を繰り返した理由について、ヘギョンさんは「美しくなりたかったのではなく、整形をすると気持ちが強くなれた。ライバルの歌手たちから遅れをとるという焦りが消えた」と話したそうだ。つまり、美しくなりたい一心というより、「ストレスからの解放」という感覚を得るために整形を繰り返すという、まさに薬物依存症のような状態であったということだ。また、論文では「当時は精神的に正常ではなかった」という見解も否定している。

韓国では、この新たな理由に注目が集まっているが、整形を繰り返した理由がなんであれ、彼女が持っていた元の顔は戻らない。ヘギョンさんは、副作用で10年もの間、苦痛と鬱病に悩まされ仕事にも就けなかった。ちょっとした興味が依存へとつながった時、美容整形といえどその代償はとてつもなく大きいようだ。

参照:扇風機おばさん、整形論争「理由は別にある」 - トゥデイコリア



(文:林由美)

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