「中国人は2人以上集まると迷惑をかけるヴィランが多い」“爆弾回答”した韓国のソウル交通公社、謝罪

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韓国の首都ソウルの地下鉄を運営するソウル交通公社が中国人を侮辱する表現を使って議論となり、謝罪した。

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11月18日、ソウル市によると、ソウル交通公社の乗務本部乗務支援課は、10月26日に寄せられた「古宮と地下鉄での過剰な中国語案内放送に関する是正要求」に対して回答を発表した。

その要求に対してソウル交通公社は、「地下鉄3号線の景福宮(キョンボックン)駅の中国語案内放送が不快というご意見と理解している」とし、「ソウル交通公社1〜8号線の列車内の中国語案内放送は、外国人が多く利用する駅や乗換駅、また駅間の距離が長い駅の一部で韓国語、英語、日本語、中国語の4カ国語で案内放送が行われている」と説明した。

続けて「中国語の案内放送は、中国人の専門声優を起用し、中国人が聞きやすい標準的なネイティブの案内放送を提供している」と伝えた。

問題となったのは、この後だ。

(画像=ソウル交通公社HP)問題となった回答

ソウル交通公社は、「中国語よりも、中国人は2人以上集まると騒がしくなり、迷惑をかけるヴィラン(悪者)が多いため、むしろ中国語の音声を使って無秩序に対する啓発放送を行い、列車内では秩序を守ってもらうためのエチケット放送を流すことで、秩序について伝える必要がある」と説明した。

中国人は2人以上集まると騒がしくなり、迷惑をかける」という偏見に加え、「ヴィラン」という表現まで使っているため、議論を呼んだ。中国人への侮辱と受け取られてもおかしくない内容だった。

この説明が議論となると、ソウル交通公社は同日、報道資料を通じて「要望への回答過程で中国人観光客に対する不適切な表現が含まれていた点を謝罪する。今後、同様の事例が発生しないように、要望回答部署を含む全職員を対象に特別教育を実施し、部署長が直接要望に回答するか、内容を必ず確認するシステムに改善する」と発表した。

ソウル交通公社の侮辱的な発言について、韓国のオンライン上では「正しい言葉ではないか?」「事実をそのまま伝えても問題になることがある」「いくら言っていることが正しくても表現は考えないと」といった声が上がった。

こういった反応が出るのは、韓国では近年、中国の好感度が著しく低下しているからだろう。特に若い世代でその傾向が顕著だ。

今年8月に東北アジア歴史財団が韓国リサーチに依頼して、全国の18〜39歳の男女1000人を対象に実施した調査結果、57.3%が日本に好感を抱いていると答えたのに対し、中国に対する好感度は10.1%にとどまっている。

こうした中国への評価が今回のソウル交通公社の回答にも表れてしまったのかもしれない。

(文=サーチコリアニュース編集部O)