キューバに勝利し、ナインを迎える井端監督(撮影・山口登)

写真拡大

 「ラグザス presents WBSCプレミア12・1次リーグB組、日本代表7−6キューバ代表」(17日、天母スタジアム)

 侍ジャパンが九回、絶対絶命のピンチを切り抜けて1次リーグ突破を決めた。1点リードの最終回を任された藤平が1死満塁のピンチを連続三振で切り抜け、こん身のガッツポーズを繰り出した。

 井端監督は「先制していい流れできたんですけど、キューバの方が追い上げてきたので苦しい試合だった」と語った。守護神の大勢が連投中ということもあり、3連投を避けるため九回のマウンドを藤平に託した指揮官。簡単に1死を奪ったが、デスパイネ、A・マルティネスに連打を浴びて一、二塁のピンチを背負った。さらにアルエバルエナに死球を与えてしまい、満塁と傷口を広げた。

 ここで藤平はロジンバックの交換などを要求。試合開始前から降り続いた雨でマウンドはかなりぬかるんでいた。ここで打席にはMLB通算93本塁打を誇るモンカダを迎えたが、最後は内角直球で見逃し三振に仕留めた。2死を奪い、打席には右のコスメ。ここで雨脚が強まる中、最後はフォークを投げきって空振り三振に仕留めた。

 直後、マウンドでこん身のガッツポーズを見せて雄たけびをあげた藤平。女房役の佐藤と抱き合ったところで、ようやく白い歯をこぼした。

 5回で4点リードを奪いながらもつれる展開に「継投がうまくいかなかったのかなと思いますが、選手たちに感謝しています」と語った指揮官。最終回は藤平を信じ抜き「最後は託していましたし、リードでつなげてよかった。藤平は強気のピッチングだったので、いいピッチングだったと思います。信じて見てました」と語った。

 ヒーローインタビューにたった栗原も「しびれましたね。頼もしいです」と右腕をたたえた。