1万メートル記録挑戦競技会での東大の秋吉拓真(右)、明学大の栗原舜(カメラ・手島 莉子)

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 陸上の1万メートル記録挑戦競技会が16日、相模原市の相模原ギオンスタジアムで行われ、第101回箱根駅伝(来年1月2、3日)に2年ぶりにオープン参加する関東学生連合の登録メンバー16人に選出されている東大の秋吉拓真(3年)は28分52秒31で全体トップを取った。自身が持つ東大記録(28分49秒27)に迫る好タイムをマークし、箱根駅伝メンバー入りに大きく前進した。「きょうは順位を意識して走りました。その中でトップを取れたことは良かったですが、自己ベスト記録を出せなかったので、まだまだ力不足です」と冷静に話した。

 秋吉は22年に兵庫・六甲学院高から東大理科1類だけを受験して、現役合格。現在は工学部機械情報工学科で学ぶ。1500メートル(3分48秒33)、5000メートル(13分50秒09)、1万メートル(28分49秒27)、ハーフマラソン(1時間3分17秒)の4種目で東大記録を持つ文武両道ランナーだ。

 今年の箱根駅伝予選会(10月19日)はハーフマラソン個人77位。前回の54位から順位を落とし、11番手の選出となった。11月10日の日体大長距離競技会5000メートルで自己ベストを更新した秋吉は「予選会の悪い流れを払拭できました」と自信を持って、この日の1万メートルに臨んだ。

 序盤から積極的に先頭集団で走り、全体トップをもぎ取った。予選会の個人成績では連合11番手だが、今回の連合チームは、10人の出場メンバー選出について、この日の1万メートル記録挑戦会も選考材料としているため、逆転で出場メンバー入りへ前進した。「箱根駅伝では1区を走りたいです」と意欲を示した。