女優の冨永愛が、2025年放送のNHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』に出演することが27日、発表された。大河ドラマ初出演で、大奥総取締・高岳を演じる。

冨永愛

大河ドラマ第64作となる本作の主人公は、“江戸のメディア王”として時代の寵児になった快男児・蔦屋重三郎。天下泰平、文化隆盛の江戸時代中期に、喜多川歌麿、葛飾北斎、山東京伝、滝沢馬琴を見出し、日本史史上最大の謎のひとつ“東洲斎写楽”を世に送り出した人物の波乱万丈の生涯を描く。横浜流星が主人公の“蔦重”こと蔦屋重三郎を演じ、脚本は、大河ドラマ『おんな城主 直虎』、NHKドラマ『大奥』シリーズなどの森下佳子氏が務める。

冨永が演じる高岳は、田沼意次(渡辺謙)、松平武元(石坂浩二)と並び幕府の実権を握る大奥の最高権力者。賢丸(寺田心)の妹の種姫を10代将軍・家治(眞島秀和)の養女として迎え、家治の嫡男・家基(奥智哉)の正室とするよう画策するのだが……。

冨永は、「2023年放送のNHKドラマ10『大奥』で、初めて時代劇に出演させていただき、素晴らしい経験をさせていただきましたので、また時代劇に出演できることをとても嬉しく思いました。その経験を生かし、新たな役を私らしく演じたいと思います。大奥総取締の高岳という人物は、歴史的記述にはあまり残っていない人物ですが、大奥という特殊な組織の中で、彼女がどのような思いで采配を振るい、何を目指していたのか、この『べらぼう』物語の中での高岳の生き様を是非楽しみにしていてください」とコメントを寄せた。

冨永のほか、百姓から田沼意次(渡辺謙)の側近となった三浦庄司役に原田泰造、江戸市中の“地本問屋”のリーダー的存在・鶴屋喜右衛門役に風間俊介、吉原の女郎屋「大黒屋」の女将・りつ役に安達祐実、蔦重に本の世界を教えた女郎・朝顔役に愛希れいか、平賀源内の相棒であり戯作者・狂歌師の平秩東作役に木村了、誰袖(福原遥)のお目付け役・しげ役に山村紅葉が決定した。

【編集部MEMO】

“べらぼう”とは、そもそも「たわけ者」「バカ者」という意味で、それが時を経て、「甚だしい」「桁外れな」という「普通を超える」さまを表す言葉に変化。江戸の言葉の「べらんめえ」の語源ともいわれている。