日本ハム3連勝!佐々木朗希を攻略、3位ロッテを直接対決でスイープに導いた「立役者」とは

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清宮は4番としての役割をしっかり果たしている(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 8月20〜22日にZOZOマリンで行われたロッテvs.日本ハムは、日本ハムの3連勝で幕を閉じた。ゲーム差なしで迎えたパ・リーグ2位と3位の決戦、順位争いへの影響は必至だ。

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■清宮のバットが突破口に

 22日の第3戦は佐々木朗希とのマッチアップだった。佐々木は前週、エスコンフィールドでの同カードで投げるも2回途中で降板。左足首に打球を受け、大事をとってのものだった。その試合は、佐々木の降板後に日本ハムが得点を重ねて勝利。1週間後のリマッチは気合いを入れて臨んできた。

 実際、初回の日本ハム打線は佐々木に全く手が出なかった。三振と内野ゴロ2つ、わずか6球で三者凡退。直後にグレゴリー・ポランコに2ランを浴び、先制点を許している。

 突破口となったのは、4番・清宮幸太郎だ。2回先頭打者として打席に入ると、1ボールからの2球目を強振。打球はセンター右を破り、チーム初安打となる二塁打。真ん中高めに入ったとはいえ、157キロの速球を一振りで捉えるところに調子の良さが伺える。清宮は続くフランミル・レイエスの安打で生還。すぐに1点を返したのだった。

  清宮の第2打席は3回、1死一、二塁からライト前へ同点タイムリー。この打席も1ボールから真ん中近辺のフォークをミートし、ヒットゾーンへ運んだ。続く第3打席でも初球の外角高め157キロを逆らわず左中間へ持っていき、一塁からバントヒットの淺間大基を返すタイムリー二塁打に。終わってみればこれが決勝点となった。この日の清宮は4打数3安打2打点。文句なしの内容でお立ち台にも呼ばれたのだった。

■しばらくは4番固定で良いのでは

 清宮は7月以降から調子を上げており、前半戦最終戦のロッテ戦(7月21日@ZOZOマリン)で2本塁打を含む4安打をマーク。後半戦はほとんどの試合で先発出場を果たし、8月10日の西武戦からは4番打者に固定されている。

 新庄剛志監督は直接的に褒めるコメントを出しはしないが、4番に置き続けていることが何よりの信頼の証。22日の決勝打の際、両手でガッツポーズをした後、嬉しそうに何度も手すりを叩き、清宮の方を指差しながら讃えていた姿をカメラは捉えていた。
 
 今年で7年目を迎える清宮。流麗なスイングから放たれるアーチストの弾道は誰もが認めるものの、期待されるほどのシーズンを送ったことはない。ただ、今の打撃を見るとしばらくは4番固定で良さそうだし、何と言っても6年ぶりのCS出場に向けて緊張感のある試合に出続けており、充実した時期を過ごしているのは想像に難くない。
 
 チームは23日から首位・ソフトバンクとの3連戦を戦う。相手はマジック23が点灯しており、リーグの灯を消さないためにも3連勝を狙っていきたい。そのためには清宮のバットが不可欠だ。

[文:尾張はじめ]