「まずい。本当に最悪」金メダル獲得の中国最強スイマーも酷評 選手村の食事情が東京五輪の再評価にも【パリ五輪】

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選手村の食事事情に不満を隠さなかった潘展楽。(C)Getty Images

 パリ五輪もいよいよ終盤戦に突入している。各競技に出場するアスリートたちの熱戦に関するニュースと共に、彼らが拠点とする選手村に対する苦情はいまだに尽きない。

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 とりわけ各国のアスリートたちの不評を買っているのが、24時間も稼働している食堂での食事だ。パリ組織委員会は、CO2排出量や動物福祉の観点から肉料理や乳製品ではなく、野菜や豆、穀物を中心とした“ビーガンメニュー”を多く提供。環境問題にも配慮したとして、今回の選手村の「アピールポイント」の一つとしていた。

 しかし、より多くの食材からバランスよくエネルギーを得なければならない選手たちにとって、質と量の双方で工夫が凝らされた食事メニューは適していなかった。

 今大会の競泳男子100メートル自由形で世界記録を出しての金メダリストとなった名スイマーにとっても不満だらけだった。

 現地時間8月7日に公共放送『CCTV』の番組に出演した中国の男子競泳代表の潘展楽は、選手村の食事事情について問われ、「何といえばいいでしょう……。ここの食べ物は、そうですね、まずい。本当に最悪です!(笑)」と強調。そして実際に口にした料理の味を酷評した。

「味気ないというか、唯一の調味料が塩なんです。それでいて、できあがった肉料理は木をかじっているみたいな感じなんです。いざ、味を足したいと思っても調味料がないんです。まぁ非常に地元らしい風味はあって、独特で、独特さがある境地にまで達している感じはしてます」

 皮肉を交えて不満を漏らした潘展楽。「まずい」あるいは「最悪」とキッパリと言ってのけたのは彼だけではない。すでに多くのアスリートが苛立ちを露わにしている。そして、一部では「(東京オリンピックの)日本人の組織力は無敵だった」(伊競泳男子トーマス・チェッコン談)と、3年前の東京五輪時のホスピタリティが再評価される事態となっている。

 最後の最後まで評価は高まりそうにないパリ五輪の選手村。この“失敗”が4年後のロサンゼルス五輪にどう活かされるかは興味深いところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]