ハンガリーのオルバン・ビクトル首相(2024年6月19日撮影)。(c)SILAS STEIN / AFP

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【AFP=時事】ハンガリーのオルバン・ビクトル(Viktor Orban)首相は21日、独ベルリンを訪問し、ドイツ移民の流入によって「10年前と比べてにおいや景色も変わり」、多彩な多文化世界になったと述べた。

 強硬な反移民政策を推進しているナショナリストのオルバン氏は21日夜、ハンガリーが7月1日から欧州連合(EU)理事会の輪番制議長国を引き継ぐのに合わせて、ドイツのオラフ・ショルツ(Olaf Scholz)首相と会談する。

 オルバン氏は国営ラジオの週例インタビューで、ドイツの様相は10年前と比べて見違えるほど変わったと指摘。

 移民が「数十万人規模」で「通常よりも迅速な手続きで市民権を与えられている」とし、「今のドイツを10年前と比べてみると、景色も、においさえも同じではない」と述べた。

 さらに、かつてのドイツは「勤勉な国民」と「秩序」の規範だったが、「もはやそうではない」と主張。「ドイツは多彩な多文化世界に変わった。この国では入国する移民はもはや客人ではない」との見方を示した。

 EU全域の難民認定申請数が過去7年間で最多となった2023年、ドイツEU加盟国で最多となる33万4000件の難民認定申請を受けた。

 ドイツは、紛争や迫害、貧困から逃れてきた人々を中心に過去2年間で100万人近い難民を受け入れている。

【翻訳編集】AFPBB News

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